この記事の要点
- ネットワーク科目の公式の範囲は「無線アクセスネットワーク技術、コアネットワーク技術、IPネットワーク応用技術、移動体通信サービスなど」。43問・60分の4者択一(CBT方式)です(2026年9月27日確認)。
- 当サイトは、エキスパート編 第9版の第I部(第2章 無線アクセスネットワーク技術、第3章 コアネットワーク技術、第4章 IoTシステム技術)を対応させています。公式の対応表ではありません。
- 2級との違いは、用語を知っているかではなく、構成要素の役割や手順の流れを説明できるかに重心が移る点です(当サイトの見立て)。
- MCPC 公表の合格率は48.1%。資料には累積か各回かの記載がなく、ほかの2科目との差も小さいため、合格率より自分の得意・不得意で準備の量を決めます。
ネットワーク科目の範囲は?(公式)
公式の1級ページでは、ネットワーク科目について「無線アクセスネットワーク技術、コアネットワーク技術、IPネットワーク応用技術、移動体通信サービスなどが出題されます」と説明しています。問題は43問・60分の4者択一で、CBT方式です(2026年9月27日確認)。
範囲の4つの柱を、移動通信のデータの流れにそって並べると次のようになります。スマートフォンから電波で基地局へ(無線アクセス)、基地局から通信事業者の中枢へ(コアネットワーク)、そこからインターネットや企業のネットワークへ(IPネットワーク応用)、そしてこれらの上で提供される音声・メッセージ・位置情報などのサービス(移動体通信サービス)です。
| 公式の範囲 | 主に扱うこと(当サイトの整理) |
|---|---|
| 無線アクセスネットワーク技術 | 変調・多重化・多元接続、周波数帯と電波の伝わり方、マルチアンテナ、無線の制御、基地局の構成 |
| コアネットワーク技術 | 3G・4G(EPC)・5G(5GC)のコアの構成、信号の流れ、番号と識別子、NFV/SDN |
| IPネットワーク応用技術 | IPネットワークとの接続、IoTの通信(LPWAなど)とプラットフォーム |
| 移動体通信サービス | VoLTE などの音声、SMS、緊急情報の配信、位置情報などのサービス |
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対応する章は?(第2〜4章)
エキスパート編 第9版は、第1章「はじめに」のあとに3つの部が続き、そのうち第I部「ネットワーク/IoT」がこの科目に当たると当サイトは整理しています。MCPC が公表した対応表ではありません。第1章は全体の導入で、出題範囲外と当サイトは判断しています。
| 章 | 対応させる公式範囲(当サイトの推定) | 当サイトの模試での配分(公式は非公表) |
|---|---|---|
| 第2章 無線アクセスネットワーク技術 | 無線アクセスネットワーク技術 | 43問中17問 |
| 第3章 コアネットワーク技術 | コアネットワーク技術・移動体通信サービス | 43問中16問 |
| 第4章 IoTシステム技術 | IPネットワーク応用技術 | 43問中10問 |
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表の右の列は当サイトの模試の配分で、公式の出題配分ではありません。公式は章ごと・分野ごとの出題数を公表していません。公式の範囲にある「移動体通信サービス」は、出版社ページの目次で第3章に「3-5 コアネットワークサービス」の節があるため、第3章に含めて扱っています(節の中身の細目は目次に出ていないため、音声・SMS・緊急情報などを含むというのは当サイトの想定です。端末の位置検知方式は第8章「8-7」の節にあります)。
2級から深くなる所は?
1級は2級合格者だけが受ける試験なので、2級で学んだ用語は知っている前提になります。当サイトが作問で意識している「深くなる所」は次のとおりです。出題の傾向を公式が示したものではありません。
| テーマ | 2級での理解 | 1級で目指す理解 |
|---|---|---|
| 5GC の構成 | 5Gのコアが5GCで、SA方式で使われる | AMF(接続と移動の管理)、SMF(セッションの管理)、UPF(ユーザデータの転送)などの役割分担と、サービスベースアーキテクチャの考え方 |
| 無線の状態 | 待受と通信中がある | 5G NR の RRC の3状態(RRC_IDLE・RRC_INACTIVE・RRC_CONNECTED)の違いと、INACTIVE で省電力と素早い再開を両立させる狙い |
| 再送制御 | 誤りがあれば再送する | 無線区間の速い再送(HARQ)と、上位の層の再送(ARQ)の役割の違い |
| マルチアンテナ | MIMOで速くなる | 複数の流れを同時に送る方式と、ビームで特定の方向に電波を集める方式の違い |
| コアのサービス | VoLTE で音声を4Gで運ぶ | IMS を中心に音声・SMS・緊急情報がどうつながるか |
| 仮想化 | クラウドの用語として知っている | NFV(ネットワーク機能の仮想化)と SDN(制御と転送の分離)の違い |
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3GPP は、5GC がネットワークの要素を「ネットワーク機能(NF)」として定義し、AMF が端末と無線アクセス網への接続を、SMF がセッションを扱い UPF を制御すると説明しています(3GPP の 5G System Overview で2026年9月27日確認)。RRC の状態は 3GPP TS 38.331(NR の RRC の仕様)で定められています。用語の基本は5GCとは、5G SAとNSAの違い、MIMOとビームフォーミング、VoLTEとIMSで確認できます。
どの順番で、どこに重点を置いて読む?
- 第3章から読み始める:コアネットワークは、無線の細部より全体の地図になる。4G(EPC)と5G(5GC)の構成を先に頭に入れると、第2章の無線の話が「どこにつながる話か」分かりやすくなる。
- 第2章を、比べる観点を決めて読む:変調・多重化・多元接続・周波数帯・マルチアンテナは、世代や方式の比較で問われやすい。速度・周波数・仕組み・用途の観点で、自分で比較表を作りながら読む。
- 第4章は、2級や IoT の知識とつなげて読む:LPWA や IoT のプラットフォームは、2級や IoT 検定の知識がそのまま土台になる。知っている部分は速く読み、新しい部分に印をつける。
- 2周目は印をつけた用語だけを追う:用語の定義を1文で書き、似た用語との違いを1行で書く。
テキストの第2章は物理層に近い話が続き、ここで止まる人が多いと考えられます。先に第3章で全体像を作ってから第2章に戻る順番にすると、読み進めやすくなります。章ごとの要点は第2章の要点・第3章の要点・第4章の要点にまとめます。
つまずきやすいテーマは?
| つまずき | 整理のしかた |
|---|---|
| EPC と 5GC の要素の対応が混ざる | 「制御」「ユーザデータの転送」「加入者情報」「ポリシー」の4つの役割で、4Gと5Gの要素を並べる |
| 多重化と多元接続の区別 | 1つの回線に複数の信号を載せるのが多重化、複数の利用者で無線資源を分け合うのが多元接続、と主語で分ける |
| RRC の状態と、コアから見た登録の状態の混同 | 無線(RRC)の状態と、コアネットワークへの登録や接続の状態は別の層の話として分ける |
| HARQ と ARQ | どの層で、どれだけ速く再送するかで分ける |
| NFV と SDN | 機能を汎用サーバで動かすのが NFV、制御と転送を分けて集中制御するのが SDN |
| 番号と識別子 | 端末・加入者・セッションのどれを識別する番号かで分ける |
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どれも「似た言葉を2つ並べて違いを聞く」形の4択にしやすいテーマです。テキストを読むときに、似た言葉が出てきたら、その場で違いを1行で書く習慣をつけると本番で迷いにくくなります。
合格率48.1%は、どう読めばよい?
MCPC が公表している合格率の資料では、1級の科目別合格率はネットワーク48.1%、端末・アプリケーション47.6%、モバイルシステム53.8%です(2026年9月27日確認)。資料には集計の期間や、累積の値か各回の値かは書かれていません。
ネットワーク科目は3科目の中で真ん中の数字ですが、ほかの科目との差は小さく、受ける人の顔ぶれも科目ごとに違うと考えられます。合格率から「この科目は簡単・難しい」と決めず、自分の仕事や2級での得意・不得意で準備の量を決めるのが現実的です。通信事業者や基地局の仕事をしている人には得点しやすい科目、アプリ開発が中心の人には準備に時間がかかる科目になりやすいでしょう。難易度の全体は1級の難易度で説明しています。
科目模試はどう使う?
| 時期 | 使い方 | 見るところ |
|---|---|---|
| 読み始める前 | 無料お試し10問を時間を計らずに解く | 問題文の長さと、どの深さまで問われるか |
| 第2〜3章を読んだ後 | 模試1回目を60分で解く | 章ごとの正答率。第2章と第3章のどちらが弱いか |
| 弱い章を読み直した後 | 模試2回目を60分で解く | 1回目に間違えた分野を取り返せたか。1問約84秒のペースを守れたか |
| 受検の直前 | 間違えた問題だけを解き直す | 誤りの選択肢がなぜ誤りかを説明できるか |
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当サイトのネットワーク科目の模試は、エキスパート編の第2〜4章に合わせた配分で作っています。公式の配分は非公表なので、配分そのものより章ごとの正答率の差を見て、読み直す章を決める材料に使ってください。登録不要のネットワーク科目の無料お試しから始められます。4週間の計画は1級の学習計画(1科目1か月)にまとめています。
確認問題1:ネットワーク科目の公式の範囲に含まれるものは?
公式の1級ページで説明されているネットワーク科目の範囲の組み合わせとして、正しいものはどれか。
- 無線アクセスネットワーク技術、コアネットワーク技術、IPネットワーク応用技術、移動体通信サービス
- システム要件定義、システム開発、システム運用、モバイルシステム関連の法制度
- 端末機器の要素技術と構造、システムアプリケーションの要素技術と開発手法
- 無線工学の基礎、無線工学A、無線工学B、法規
正解:1。公式の1級ページは、ネットワーク科目で無線アクセスネットワーク技術・コアネットワーク技術・IPネットワーク応用技術・移動体通信サービスなどが出題されるとしています。
2 はモバイルシステム科目の範囲です。3 は端末・アプリケーション科目の範囲です。4 は第一級陸上無線技術士の国家試験の科目で、1級の科目ではありません。
確認問題2:5GC のネットワーク機能の役割で正しいものは?
5Gのコアネットワーク(5GC)のネットワーク機能について、最も適切な記述はどれか。
- UPF は、端末の登録と移動の管理を受け持ち、ユーザデータは扱わない
- AMF は、ユーザデータのパケットを転送する役割だけを受け持つ
- SMF はセッションを扱い、UPF を制御してユーザデータの経路を設定する
- 5GC は、ネットワーク機能を使わず、4G と同じ固定の装置だけで構成される
正解:3。3GPP の説明では、SMF がセッションを扱い、UPF に連絡して制御します。ユーザデータを実際に転送するのは UPF です。
1 は AMF の役割の説明を UPF に当てはめています。2 はユーザデータの転送(UPF の役割)を AMF に当てはめています。4 について、5GC はネットワーク機能(NF)単位で定義するサービスベースアーキテクチャをとっています。
当サイトのネットワーク科目の問題は、何をもとに作っている?
当サイトのネットワーク科目の問題は、エキスパート編 第9版の章見出しにそって第2〜4章の章別ドリルに分け、事実は 3GPP・総務省などの一次資料で確認して独自に作っています。テキストの本文・図表・巻末のサンプル問題は使っていません。テキストは2023年4月末時点の情報なので、その後の規格や制度の動きがかかわる問題は、解説に確認した時点を書いています。
当サイトはMCPCとは関係のない個人運営の非公式教材です。合格を保証するものではありません。
よくある質問
ネットワーク科目で計算問題は出ますか?
公式は出題の形式を4者択一としか示しておらず、計算問題の有無や数は公表されていません。当サイトの問題では、dB や伝送速度などの簡単な計算を少しだけ入れています。
無線の経験がなくても合格できますか?
合格を約束することはできませんが、2級の無線とネットワークの知識を土台に、第3章から全体像をつかんで第2章に戻る順番で読むと進めやすくなります。準備期間は長めに取ってください。
第4章の IoT は、IoT 検定の知識で足りますか?
LPWA や IoT の構成など重なる部分は多いですが、1級ではモバイルネットワークとのつながりの中で問われると考えて準備するのが安全です。IoT 検定の知識は土台として役立ちます。
出典・参考
本番と同じペースで腕試し
記事の次は、本番形式の問題で。
出題カテゴリの配分どおりに組んだ無料お試しを、登録不要・カード不要で解けます。続きの模試と章別ドリルは買い切りで、月額はかかりません。
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