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モバイル1級 第4章 IoTシステム技術の要点

モバイルシステム技術テキスト エキスパート編 第9版 第4章「IoTシステム技術」の学習ガイド。制約付きデバイスの分類、6LoWPAN・RPL、IoTゲートウェイ、LPWA(NB-IoT・LTE-M・LoRaWAN)、oneM2MのAE・CSE、セキュリティを2級との差で整理し、独自の確認問題3問で対策します。

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執筆
ICT模試 編集部

この記事の要点

  • 第4章は1級ネットワーク科目の IoT の網 を扱う章です。節は IoTシステムの概要、IoTデバイス、IoTエリアネットワーク、IoTゲートウェイ、IoT基幹ネットワーク(WAN)、IoTアプリケーション/サービス層技術、IoTセキュリティの7つです。
  • 2級との違いは 標準の名前と役割の組み合わせ まで問われることです。RFC 7228 の制約付きデバイスの分類、6LoWPAN(RFC 6282)、RPL(RFC 6550)、oneM2M の AE と CSE などが定番です。
  • テキストは2023年4月末時点の情報です。その後、IoT 製品のセキュリティラベリング制度 JC-STAR が2025年3月25日に始まりました。
  • この記事は章見出しだけを手がかりに当サイトが書いた独自の解説です。当サイトは MCPC とは関係のない非公式の個人運営教材で、合格は保証しません。

この章の位置づけ(科目・範囲):ネットワーク科目の IoT 側

対応テキストは『モバイルシステム技術テキスト エキスパート編 第9版』(リックテレコム、2023年7月中旬刊行、定価5,060円(税込)、ISBN 978-4-86594-367-2)です(出版社の書誌ページ、2026年9月27日確認)。本文は2023年4月末時点の情報で書かれています(当サイトがテキスト実物で確認)。出版社のページに第10版の告知は見当たりませんでした(2026年9月27日確認)。改版の予定は公式発表を確認してください。

テキストの目次で確認した科目と章の対応は、ネットワーク=第2〜4章、端末・アプリケーション=第5〜8章、モバイルシステム=第9〜12章 です。第1章「はじめに」は出題範囲外と当サイトは判断しています(推定)。MCPC の1級ページは、ネットワーク科目の範囲に「IPネットワーク応用技術」を挙げており、当サイトは第4章の IoT の網をここに対応づけています(当サイトの判断)。1級は1科目43問・60分の4者択一(CBT)です(2026年9月27日確認)。

当サイトは章と節の 見出しだけ を手がかりにしており、テキストの本文・図表・巻末のサンプル問題は使っていません。科目全体の進め方は モバイル1級 ネットワーク科目の対策 を参照してください。

2級から深くなる所:IoT の「層」ごとに標準を言えるか

2級テキスト第11版の第12章(IoTシステム)では、IoT の全体像と代表的な通信方式を押さえれば十分でした。1級の第4章では、デバイス・エリアネットワーク・ゲートウェイ・基幹ネットワーク・サービス層という 層ごとに、どの標準が何をするか を問われると考えておくのが安全です(当サイトの判断)。2級の復習は モバイル2級 第12章 IoTシステムの学び方 を参照してください。

節の見出しはテキスト第9版の目次による。標準と要点は当サイトの整理
層(節)代表的な標準・技術問われやすい点(当サイトの見立て)
4-2 IoTデバイスRFC 7228 の Class 0〜2、I2C・SPI などのバスメモリ量による分類、省電力の工夫
4-3 IoTエリアネットワークIEEE 802.15.4、6LoWPAN、RPL、BLEIPv6 を小さなフレームに通す仕組み、経路制御
4-4 IoTゲートウェイプロトコル変換、データの集約、エッジ処理何を変換し、どこで処理するか
4-5 IoT基幹ネットワーク(WAN)NB-IoT・LTE-M(免許帯)、LoRaWAN・Sigfox(免許不要帯)免許の有無、省電力の機能、カバレッジ
4-6 IoTアプリケーション/サービス層技術oneM2M の AE・CSE と参照点 Mca・Mcc・Mcn共通サービスを誰が提供するか
4-7 IoTセキュリティ機器の認証、ファームウェア更新、ラベリング制度ライフサイクル全体での対策

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節ごとの要点:4-1〜4-7 で何を覚えるか

4-1 IoTシステムの概要:IoT システムは、現場のデバイス→近くの網(エリアネットワーク)→ゲートウェイ→広域の網(基幹ネットワーク)→クラウドのアプリケーション、という流れで考えます。どの層の話かを先に決めると、選択肢の正誤が判断しやすくなります。

4-2 IoTデバイス:RFC 7228 は、制約付きデバイスをメモリの量で分類しています。データ用(RAM)が約10KiB・コード用(Flash)が約100KiB の Class 1、それより大幅に小さい Class 0、約50KiB・約250KiB の Class 2 です(2026年9月27日確認)。Class 0 は単独でインターネットと安全に通信するのが難しく、ゲートウェイなどの助けを前提に考えます。

4-3 IoTエリアネットワーク:IEEE 802.15.4 のような1フレームが小さい網で IPv6 を使うため、ヘッダを圧縮する 6LoWPAN があります。RFC 6282 は、共有したコンテキストを使って IPv6 のヘッダを圧縮する形式を定め、RFC 4944 を更新しています。低電力で損失の多い網(LLN)の経路制御には RPL(RFC 6550)があり、ルートを頂点とする DODAG という木に近い形で経路を組み立てます。

4-4 IoTゲートウェイ:エリアネットワーク側(BLE、Zigbee など)とインターネット側のプロトコルを変換し、データをまとめたり、現場で一次処理(エッジ処理)をしたりします。役割の詳細は IoTゲートウェイとは で解説しています。

4-5 IoT基幹ネットワーク(WAN):当サイトはここで LPWA を中心に整理します。LPWA は、少ない電力で長い距離を通信できる方式の総称です。KCCS の整理では、携帯電話の周波数(免許帯域)を使う LTE-M と NB-IoT、日本では免許不要の 920MHz 帯を使う Sigfox・LoRaWAN・ELTRES・ZETA などに分かれます(2026年9月27日確認)。3GPP は NB-IoT の標準化を2016年6月22日に完了し、Release 13 に含めました。待受中の受信を間引いて電池を持たせる eDRX や、網からの呼び出しを受けない時間を設ける省電力の機能も、3GPP の仕様(5G では TS 23.501 の MICO モードなど)で定められています。比較は LPWAの比較、NB-IoTとLTE-M を参照してください。

4-6 IoTアプリケーション/サービス層技術:当サイトはここで oneM2M を中心に整理します。oneM2M は IoT の共通基盤の国際標準です。oneM2M の解説では、アプリケーションの処理を実装するのが AE(Application Entity)、データの保存・アクセス制御・通知などの共通サービス機能をまとめて提供するのが CSE(Common Services Entity)、下の網のサービスを提供するのが NSE です。AE と CSE の間が Mca、CSE どうしが Mcc、CSE と NSE の間が Mcn です(2026年9月27日確認)。

4-7 IoTセキュリティ:出荷時の初期パスワードの使い回しをなくす、ファームウェアを安全に更新する、通信を暗号化する、機器を識別・認証する、といった対策をライフサイクル全体で考えます。IoT の脅威の全体像は IoTの脅威 にまとめています。軽量なアプリケーションプロトコルの CoAP は UDP の上で動き、DTLS で保護できます(RFC 7252)。

間違えやすい所:名前が似ている標準

IETF RFC 7228・6282・6550・7252、oneM2M 公式、KCCS の公表情報をもとに当サイトが作成(2026年9月27日確認)
誤解しやすい言い方正しい整理
6LoWPAN は IoT 向けの経路制御プロトコル6LoWPAN はヘッダ圧縮などの適応層。LLN の経路制御は RPL
LTE-M・NB-IoT は免許不要の 920MHz 帯を使うLTE-M・NB-IoT は携帯電話の免許帯域。920MHz 帯は Sigfox・LoRaWAN など
oneM2M で共通サービスを提供するのは AE共通サービス機能を提供するのは CSE。AE はアプリケーションの処理
Class 2 がいちばん制約の厳しいデバイスいちばん厳しいのは Class 0。Class 2 は RAM 約50KiB・Flash 約250KiB
CoAP は TCP の上で動く HTTP の軽量版RFC 7252 の CoAP は、既定では UDP の上で動く

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IoT の標準は略語が多いので、「どの層の、何をする標準か」 を表の2列で覚えるのが効果的です。MQTT との比較は MQTTとは、CoAPとは で扱っています。

テキスト後に変わった点(2026年9月時点)

テキストは2023年4月末時点の情報です。第4章に関わる、その後の主な変化を一次資料で確かめました。

3GPP、ソフトバンク、IPA、NTTドコモの公表資料をもとに当サイトが作成(2026年9月27日確認)
時期変化第4章との関係
2024年3月・6月3GPP が Release 18(5G-Advanced)を完成。IoT・機械型通信や衛星(NTN)の拡張を含む4-5 IoT基幹ネットワーク(WAN)
2024年7月31日ソフトバンクの3G が石川県でも終了し、同社の3G がすべて終了4-5 IoT基幹ネットワーク(3G で動いていた IoT 機器の移行)
2025年3月25日IPA が JC-STAR の運用を開始。★1・★2 はベンダーの自己宣言、★3・★4 は第三者が評価4-7 IoTセキュリティ
2025年12月3GPP Release 19(2つ目の 5G-Advanced)が完成4-5 IoT基幹ネットワーク(WAN)
2026年3月31日NTTドコモが FOMA を終了し、国内大手の3G がすべて終了4-5 IoT基幹ネットワーク(3G 回線の IoT 機器)

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3G の終了は、スマホだけでなく 3G 回線で動いていた IoT 機器の置き換え という形で IoT の現場にも影響しました。JC-STAR の詳しい内容は JC-STARとは で解説しています。

確認問題1:oneM2M

(当サイトのオリジナル問題)oneM2M のアーキテクチャで、データの保存・アクセス制御・通知などの共通サービス機能をまとめて提供するエンティティとして、最も適切なものはどれか。

  1. AE(Application Entity)
  2. NSE(Network Services Entity)
  3. Mca
  4. CSE(Common Services Entity)

正解:4。CSE は共通サービス機能(CSF)の集まりを実体化したもので、AE などに共通のサービスを提供します。

1:AE はアプリケーションの処理を実装するエンティティです。2:NSE は下の網(位置情報やデバイスの起動など)のサービスを提供します。3:Mca はエンティティではなく、AE と CSE の間の参照点です。

確認問題2:制約付きデバイスの分類

(当サイトのオリジナル問題)RFC 7228 の分類で、データ用のメモリ(RAM)が約10KiB、コード用のメモリ(Flash)が約100KiB のデバイスはどれに当たるか。

  1. Class 0
  2. Class 2
  3. Class 1
  4. 制約のないサーバ級の機器

正解:3。RFC 7228 は、RAM 約10KiB・Flash 約100KiB を Class 1 としています。

1:Class 0 は、RAM が10KiB を、Flash が100KiB を大きく下回るデバイスです。2:Class 2 は RAM 約50KiB・Flash 約250KiB です。4:この程度のメモリ量は、制約のない機器とはいえません。

確認問題3:LPWA と免許

(当サイトのオリジナル問題)LPWA のうち、携帯電話事業者の免許帯域を使う方式として最も適切なものはどれか。

  1. LTE-M
  2. LoRaWAN
  3. Sigfox
  4. ZETA

正解:1。LTE-M は NB-IoT とともに、携帯電話の周波数(免許帯域)を使うセルラー系の LPWA です。

2・3・4:LoRaWAN・Sigfox・ZETA は、日本では免許不要の 920MHz 帯を使う LPWA です。

確認問題のあとは何をすればいい?

迷った問題は「どの層の話か」「免許は要るか」「その略語は層の名前か、エンティティか、参照点か」の3点で見直してください。第4章は標準の名前が多いので、上の2つの表を白紙に再現できれば仕上がりです。

本番と同じ4択で確かめるなら、モバイル1級 ネットワーク科目の無料お試し で全問の解説まで確認できます。1級の全体像は モバイル1級のページ、収録内容は 料金と収録内容 で確認できます。前の章は 第3章 コアネットワーク技術、次の科目の最初の章は 第5章 モバイル端末・周辺技術 です。

よくある質問

IoT 検定の知識は、1級の第4章に役立ちますか?

LPWA やエリアネットワークなど重なる部分は多いと当サイトは考えています。ただし1級は、3GPP の省電力の機能や oneM2M など、網と標準の側から問う傾向があると見て準備するのが安全です(当サイトの判断)。

oneM2M のリソースの細かい名前まで覚える必要がありますか?

当サイトでは、まず AE・CSE・NSE と Mca・Mcc・Mcn の対応を確実にすることをおすすめしています。細部は公式サイトの解説で確かめてください。

第4章はネットワーク科目の中でどれくらい出ますか?

科目内の章ごとの出題数は公式には非公表です。当サイトの模試の配分は当サイトの判断で、公式の配分ではありません。

出典・参考

  1. [1]リックテレコム モバイルシステム技術テキスト エキスパート編 第9版(書誌・目次、2026年9月27日確認)
  2. [2]MCPC モバイルシステム技術検定[1級](科目・形式・範囲、2026年9月27日確認)
  3. [3]IETF RFC 7228 Terminology for Constrained-Node Networks(2026年9月27日確認)
  4. [4]IETF RFC 6282 Compression Format for IPv6 Datagrams over IEEE 802.15.4-Based Networks(2011年9月、2026年9月27日確認)
  5. [5]IETF RFC 6550 RPL: IPv6 Routing Protocol for Low-Power and Lossy Networks(2012年3月、2026年9月27日確認)
  6. [6]IETF RFC 7252 The Constrained Application Protocol (CoAP)(2026年9月27日確認)
  7. [7]oneM2M Basics(AE・CSE・NSE と参照点、2026年9月27日確認)
  8. [8]KCCS LPWAとは(免許帯域と免許不要帯域の分類、2026年9月27日確認)
  9. [9]3GPP Standardization of NB-IOT completed(2016年6月、2026年9月27日確認)
  10. [10]ETSI TS 123 501 V17.9.0(3GPP TS 23.501、eDRX・MICO モード、2026年9月27日確認)
  11. [11]3GPP Release 18(2026年9月27日確認)
  12. [12]IPA JC-STAR の運用開始(2025年3月25日、2026年9月27日確認)
  13. [13]ソフトバンク 3Gサービスを4月15日に終了(石川県は7月31日まで、2026年9月27日確認)
  14. [14]NTTドコモ「FOMA」および「iモード」サービス終了のご案内(2026年9月27日確認)

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