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IoT中級 第5章「IoTデバイス」の学習ガイド

IoT中級の第5章「IoTデバイス」を、センサの基礎・各種センサ・アクチュエータ・信号処理・画像センサ・MEMSの対比表で整理。確度と精度など間違えやすい点、学習時間の目安、オリジナル確認問題3問つき。

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執筆
ICT模試 編集部

この記事の要点

  • 第5章はセンサの基礎、各種センサ、アクチュエータ、信号処理、画像センサ、MEMSを扱う章です。
  • 測る原理(何を何に変換するか) で整理すると、初めて見るセンサ名でも推測がききます。
  • 学習時間の目安は 当サイトの目安 で、合計6〜8時間です。

第5章の全体像

第4版の第5章の見出しをもとに、当サイトが論点を整理しました。テキスト本文は使っていません。

見出しはリックテレコムの書誌ページの目次による(2026年9月27日確認)
見出し(章立て)論点関連記事
センサの基礎変換の原理、感度・分解能・確度・精度センサの原理
各種センサ温度・湿度・圧力・加速度・ジャイロ・光加速度とジャイロ
アクチュエータモータ(DC・ステッピング・サーボ)、ソレノイドアクチュエータ
信号処理A/D変換、標本化定理、フィルタA/D変換
画像センサCMOSとCCD、シャッタ方式CMOSイメージセンサ
MEMS半導体技術で作る微小な機械構造MEMS

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押さえる用語と対比

対になる用語違い
確度(正確さ) / 精度(精密さ)真の値への近さか、繰り返し測ったときのばらつきの小ささか(JCGM VIM)
感度 / 分解能入力の変化に対する出力の変化の大きさか、区別できる最小の変化か
加速度センサ / ジャイロセンサ並進の加速度(重力を含む)か、回転の角速度か
ステッピングモータ / DCモータパルス数で角度を決められるか、電圧で回転速度を変えるか
ローパス / ハイパスフィルタ低い周波数を通し雑音を除くか、ゆっくりした成分(重力など)を除くか
グローバル / ローリングシャッタ全画素を同時に露光するか、行ごとに時間をずらすか

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第5章を読むときの視点

第5章は、物理量をどうやって電気信号に変えるかという一本の筋で読むと整理しやすい章です。温度なら抵抗値や起電力の変化、圧力ならひずみや静電容量の変化、光なら半導体に生じる電荷、というように、「何を何に変換するか」を表にしておくと、見慣れないセンサ名が出ても推測がききます。

センサの出力はそのままでは使えないことが多く、増幅、フィルタ、A/D変換を経てデジタル値になります。この流れを「センサ→アナログ信号処理→A/D変換→デジタル処理」という一本の図にしておくと、信号処理の節の用語がどこに位置づくかが分かります。

アクチュエータはセンサの逆向きの変換(電気を動きや力に変える)と考えると、第1章のセンシングとアクチュエーションの対比とつながります。

画像センサとMEMSは、半導体の製造技術を使う点で共通しています。スマートフォンに入っている加速度センサやジャイロの多くがMEMSで作られていることを知っておくと、身近な例で説明できるようになります。

間違えやすい点

よくある誤解正しい理解
精度が高ければ真の値に近いばらつきが小さくても、偏り(系統誤差)があれば真の値から外れる
サンプリングは信号の周波数と同じで足りる標本化定理では最高周波数の2倍より高い周波数が必要
ビット数を増やせば雑音も消える分解能は上がるが、アナログ段の雑音は別の対策が必要
加速度センサは静止時に0を示す重力加速度を検出するので、静止時も約1Gを示す軸がある

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雑音対策は ノイズとフィルタ で詳しく扱っています。

具体例で確かめる:A/D変換と標本化の計算

分解能の例:基準電圧3.3V、10ビットのA/D変換器では、0〜3.3Vを2の10乗=1,024段階で表します。1段階あたりの電圧は3.3V÷1,024≒3.2mVです。読み取り値が512なら、電圧はおよそ512×3.3÷1,024=1.65Vと換算できます。12ビットにすれば4,096段階となり、1段階は約0.8mVまで細かくなります。

標本化の例:最高周波数200Hzの振動を記録するには、標本化定理から400Hzより高いサンプリング周波数が必要です。実務では、フィルタの性能などを考えて最高周波数の数倍の余裕を持たせることが多い、と当サイトは考えています。

計算の対象式例
段階数2のビット数乗10ビット→1,024、12ビット→4,096
1段階の電圧基準電圧÷段階数3.3V÷1,024≒3.2mV
読み取り値→電圧値×基準電圧÷段階数512→約1.65V
必要な標本化周波数最高周波数×2より高く200Hz→400Hz超

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よくあるミスは、段階数を「2×ビット数」と計算することです。10ビットなら20段階ではなく1,024段階です。また、1段階の電圧を「基準電圧÷(段階数−1)」とする流儀もあり、資料によって式が少し違うことがあります。試験では選択肢の数値の桁が合うかを先に確かめると安全です。

他の章とのつながり

第5章の知識は、第6章のプロトタイピングでそのまま使われます。センサの出力がアナログかデジタルか、デジタルならI2CかSPIか、アナログならA/D変換の分解能はどれくらいか、といった判断は、試作の配線やプログラムに直結します。

センサの特性を表す言葉(確度・精度・感度・分解能・応答時間・測定範囲)は、選択肢で言い換えられやすい部分です。言葉だけでなく、ダーツの的のような図で確度と精度の違いを説明できるようにしておくと、言い換えに惑わされにくくなります。

フィルタについては、何を残し何を除くかを具体例で覚えると定着します。加速度センサから重力成分を除きたいならハイパス、細かい雑音を除きたいならローパス、という対応が基本です。

学習の順番と時間の目安

以下は 当サイトの目安 です。

  1. センサの基本特性(確度・精度・感度・分解能)を例で説明する(1時間)
  2. 各種センサを「何を何に変換するか」の表にする(2時間)
  3. アクチュエータとA/D変換・フィルタ(1.5時間)
  4. 画像センサとMEMS(1時間)
  5. 分解能の計算を含む問題演習(1.5〜2時間)

腕試しは IoT中級の無料お試し で。A/D分解能の計算は 計算問題の解き方 で練習できます。

確認問題(オリジナル)

問1 同じ対象を何度測っても値のばらつきは小さいが、全ての値が真の値より一定量大きい。この状態の説明として最も適切なものはどれか。

ア:確度も精度も高く、補正の必要が全くない状態である/イ:確度は高いが、偶然誤差のため精度は低い状態である/ウ:精度は高いが、系統誤差のため確度は低い状態である/エ:確度も精度も低く、センサの交換が必要な状態である

正解:ウ。ばらつきが小さいので精度は高く、一定の偏りがあるので確度は低い状態です。校正で偏りを補正できます。

問2 最高周波数が500Hzの振動を、情報を失わずに標本化したい。サンプリング周波数として最も適切なものはどれか。

ア:1,000Hzより高い周波数で標本化する/イ:500Hzちょうどの周波数で標本化する/ウ:250Hz程度の周波数で標本化する/エ:100Hz以下の周波数で標本化する

正解:ア。標本化定理では最高周波数の2倍より高い周波数が必要です。イ〜エでは折り返し雑音(エイリアシング)が起きます。

問3 指令したパルス数に応じた角度だけ回り、位置センサなしでも位置決めしやすいモータはどれか。

ア:電磁石で直線的に押し引きするソレノイド/イ:電圧に応じて回転速度が変わるブラシ付きDCモータ/ウ:交流電源の周波数で回る一般的な誘導モータ/エ:パルス1回ごとに一定角度進むステッピングモータ

正解:エ。イとウは回転を続けるモータで角度の管理に別の仕組みが要り、アは回転ではなく直線運動です。

よくある質問

センサの型番まで覚える必要はありますか?

当サイトでは、型番より測定原理と特性の言葉を優先するのがよいと考えています。

MEMSは何の略ですか?

Micro Electro Mechanical Systems の略で、半導体の製造技術で微小な機械構造と電子回路を一体に作ったものです。

第5章と第6章はどちらを先に読むべきですか?

第5章が先です。プロトタイピングの章はセンサとA/D変換の知識を前提にしています(当サイトの考え)。

計算問題は第5章から出ますか?

出題の内訳は公表されていませんが、A/D分解能や標本化の計算は第5章の内容から自然に作れるため、当サイトでは練習をすすめています。

CCDとCMOSの違いはどこまで覚えますか?

現在の主流がCMOSであること、読み出し方式とシャッタ方式の違いを押さえれば出発点として十分です。

系統誤差と偶然誤差の違いは何ですか?

系統誤差は同じ向きに一定の偏りが出る誤差で、校正で補正できます。偶然誤差は測るたびにばらつく誤差で、何度も測って平均をとると小さくできます。前者は確度、後者は精度に関わります。

エイリアシングを防ぐにはどうしますか?

サンプリング周波数を十分高くすることに加え、A/D変換の前にアナログのローパスフィルタ(アンチエイリアシングフィルタ)を入れて、標本化周波数の半分を超える成分を取り除いておきます。

サーボモータとステッピングモータの違いは何ですか?

サーボモータは位置や速度をセンサで検出して指令との差をなくすよう制御する(フィードバック制御)のに対し、ステッピングモータは位置センサなしでもパルス数で角度を決められる(オープンループ制御)点が違います。

出典・参考

  1. [1]リックテレコム『IoT技術テキスト 第4版』書誌ページ(目次、2026年9月27日確認)
  2. [2]BIPM/JCGM VIM3 2.13 measurement accuracy(2026年9月27日確認)
  3. [3]BIPM/JCGM VIM3 2.15 measurement precision(2026年9月27日確認)
  4. [4]BIPM/JCGM VIM3 4.12 sensitivity of a measuring system(2026年9月27日確認)
  5. [5]Android Developers Motion sensors(2026年9月27日確認)

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