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モバイル2級 第4章 コアネットワーク技術の要点と対策

モバイルシステム技術テキスト第11版 第4章「コアネットワーク技術」の学習ガイド。EPCと5GC(AMF・SMF・UPF)の対応、移動管理、スライシングとMECを表で整理し、独自の確認問題3問で対策します。

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執筆
ICT模試 編集部

この記事の要点

  • 第4章は、基地局より奥で、端末の接続・移動・データの通り道を管理する網 を扱う章です。LTE の EPC と 5G の 5GC、その上で動く IMS やスライシングが柱になります。
  • 最大のコツは 制御(C プレーン)と利用者データ(U プレーン)を分けて考える こと。MME や AMF は利用者データを運びません。
  • この記事の説明は、章の見出しを手がかりに当サイトが 3GPP・ETSI の一次資料で確かめて書いた独自の解説で、テキストの記述ではありません。

第4章の全体像:何を学ぶ章か

テキスト第11版の目次では、第4章は「コアネットワーク技術」です(リックテレコムの書誌ページ、2026年9月27日確認)。当サイトは、出題カテゴリ「ワイヤレス通信の原理とネットワーク技術」(MCPC の2級ページの図で15%)に当たると推定しています。

当サイトによる整理(章名の出典:リックテレコム書誌ページ)
テーマ押さえる中身キーワード
LTE のコア3GPP Release 8 で規定されたオール IP の網EPC・MME・S-GW・P-GW・HSS・PCRF
5G のコア装置ではなくネットワーク機能(NF)の集まり。サービスベースアーキテクチャ5GC・AMF・SMF・UPF・NRF
移動の管理通信中の切替えと、待ち受け中の位置の把握ハンドオーバー・セル再選択・位置登録
音声とマルチメディアIP 上の呼の制御IMS・SIP・CSCF
網の使い分け用途ごとの論理的な網と、利用者の近くでの処理ネットワークスライシング・MEC

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第4章を読むときの考え方のコツ

第4章では、2本の通り道 を頭の中に描くのが最も効果的です。1本は「制御信号の通り道」で、端末が網に登録する、セッションを作る、移動を知らせるといったやり取りが流れます。もう1本は「利用者データの通り道」で、Web のページや動画などの中身が流れます。EPC の MME、5GC の AMF・SMF は前者、S-GW・P-GW・UPF は後者に置きます。

この2本を分けて設計する考え方を C/U 分離 と呼びます。5GC では C/U 分離が前提になっているため、利用者データを運ぶ UPF だけを利用者の近くに置くことができます。これが、利用者の近くで処理を行う MEC や、用途ごとに性質の違う網を作るネットワークスライシングの土台になります。つまり、新しい用語を覚える前に C/U 分離を理解しておくと、後の用語が「その応用」として整理できます。

移動の管理は、端末の状態で分けて考えます。通信中に接続先の基地局を切り替えるのがハンドオーバーで、網が主導します。待ち受け中は端末がより良いセルを選び直し(セル再選択)、必要なときに自分のおおまかな位置を網に知らせます(位置登録)。この区別は、選択肢の文の主語(網か端末か)と状態(通信中か待ち受けか)を見れば見抜けます。

押さえる用語と対比

EPC の装置と、5GC で主にその役割を引き継ぐ機能を並べました。1対1ではなく、分かれたり統合されたりしている点に注意します。

3GPP TS 23.401・TS 23.501・5G System Overview をもとに当サイトが作成(2026年9月27日確認)
EPC5GC役割(当サイトの要約)
MME(接続・移動の管理)AMF端末の登録・接続・移動の管理
MME(セッション部分)と GW の制御部分SMFセッション(データの通り道)の確立と管理、UPF の制御
S-GW・P-GW のデータ転送UPF利用者データの転送。外部のデータ網との出入り口
HSSUDM(と AUSF)加入者データの管理と認証
PCRFPCF通信品質やポリシーの制御
(該当なし)NRF・NSSF機能の登録と発見、スライスの選択

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詳しくは EPCとは、5GCとは、ハンドオーバーとセル、ネットワークスライシングとは、MECとは で解説しています。

間違えやすい点

当サイトの整理
誤解しやすい言い方正しい整理
MME は利用者データも転送するMME は制御だけ。利用者データは S-GW・P-GW が運ぶ
MME の役割はすべて AMF が引き継いだ接続と移動は AMF、セッションの管理は SMF に分かれた
待ち受け中の移動もハンドオーバー待ち受け中はセル再選択と位置登録。ハンドオーバーは通信中の切替え
スライスは物理的に別の網を作ること1つの物理網の上に、性質の違う論理的な網を同時に作る
MEC は Mobile Edge Computing の略現在の ETSI の呼び名は Multi-access Edge Computing

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具体例:5G スマホの電源を入れてから通信できるまで

機能名の役割は、実際の手順に並べると区別しやすくなります。SA 構成の 5G スマホが電源を入れてから Web を見られるようになるまでを、当サイトが 3GPP TS 23.501・TS 23.502 の手順を簡略化して並べました。

  1. 登録(Registration):端末が基地局経由で AMF に登録を要求する
  2. 認証:AMF が AUSF・UDM と連携して加入者を認証する
  3. セッション確立:端末の要求を受けて、AMF が SMF を選び、SMF が PDU セッションを作る
  4. 通り道の設定:SMF が UPF を選んで設定し、利用者データの経路ができる
  5. 通信:Web のデータは基地局 → UPF → インターネットと流れ、AMF・SMF は通らない

手順1〜4は制御信号(C プレーン)、手順5だけが利用者データ(U プレーン)です。LTE では、登録(アタッチ)と同時に最初のデータの通り道(デフォルトベアラ)が作られる点が 5G との違いとして挙げられます。

学習の順番と時間の目安

次の時間は 当サイトの目安 で、公式の推奨ではありません。第1章で描いた構成図の「コア網」の部分を詳しくする気持ちで進めます。

  1. EPC の5つの装置を、制御側とデータ側に分けて図に書き込む:60分
  2. 5GC の AMF・SMF・UPF を EPC と対応させ、上の表を白紙に再現する:60分
  3. 通信中と待ち受け中の移動の扱いを区別して説明する:30分
  4. IMS・スライシング・MEC を「コア網の上で何を実現するか」で1行ずつまとめる:45分
  5. 確認問題と モバイル2級 無料お試し20問 で仕上げる:30分

合計でおよそ4時間前後が当サイトの目安です。機能名は頭文字の意味(Access and Mobility、Session、User Plane)とセットで覚えると区別しやすくなります。

確認問題1:EPC の制御

(当サイトの独自問題)EPC において、端末の接続と移動の管理を担い、利用者データは運ばない装置として、最も適切なものはどれか。

  1. MME
  2. S-GW
  3. P-GW
  4. HSS

正解:1。MME は制御信号を扱う装置です。

2:S-GW は利用者データを基地局との間で中継します。3:P-GW は外部の網との出入り口で、利用者データを運びます。4:HSS は加入者情報を持つデータベースです。

確認問題2:5GC の機能

(当サイトの独自問題)5GC において、セッションの確立と管理を行い、UPF を制御する機能として、最も適切なものはどれか。

  1. AMF
  2. SMF
  3. NRF
  4. NSSF

正解:2。SMF はセッションを管理し、UPF の選択と制御を行います。

1:AMF は登録・接続・移動の管理です。3:NRF はネットワーク機能の登録と発見を担います。4:NSSF はネットワークスライスの選択を担います。

確認問題3:移動の管理

(当サイトの独自問題)通信していない待ち受け中の端末が別のセルの圏内へ移ったときの扱いとして、最も適切なものはどれか。

  1. 網が指示して、通信中と同じハンドオーバーを行う
  2. 端末がセル再選択を行い、必要に応じて位置登録する
  3. 端末は何もせず、着信のときに初めて接続先を探す
  4. コア網が新しいスライスを作り、端末を割り当てる

正解:2。待ち受け中は端末が主体となるセル再選択と、位置登録で扱います。

1:ハンドオーバーは通信中の切替えです。3:位置を網に知らせないと着信の呼出しができません。4:スライスは移動の管理の仕組みではありません。

よくある質問

IMS は第2章と第4章のどちらで学べばいいですか?

VoLTE という通話サービスとしては第2章、呼を制御するコア網側の仕組みとしては第4章、と当サイトは分けて整理しています。VoLTE の通話は、端末から LTE の無線、EPC を通って IMS に届き、IMS が SIP で呼び出しや切断を制御します。この流れを1本の線で説明できるようにしておくと、どちらの章の角度から問われても対応しやすくなります。

サービスベースアーキテクチャ(SBA)とは何ですか?

5GC で、ネットワーク機能どうしが共通の枠組みでサービスを提供し合う設計のことです。NRF が機能の名簿の役割を持ち、どの機能がどこにあるかを調べられるようにします。

インタフェース名(N2・N3 など)も覚えるべきですか?

当サイトでは、まず機能の役割の区別を優先し、余裕があれば主要なインタフェース名を確認する順番をおすすめしています。

5G でも EPC は使われますか?

はい。LTE と組み合わせる NSA 構成では EPC を使います。5GC を使うのは SA 構成です。

第4章は難しいと感じます。どこから手を付ければいいですか?

制御とデータの2つの通り道を図に描くところから始めてください。機能名は、その図のどちらに置くかを決めながら覚えると定着しやすくなります。

出典・参考

  1. [1]リックテレコム モバイルシステム技術テキスト 第11版(目次、2026年9月27日確認)
  2. [2]MCPC モバイルシステム技術検定[2級](出題カテゴリと比率、2026年9月27日確認)
  3. [3]3GPP TS 23.401 GPRS enhancements for E-UTRAN access
  4. [4]3GPP TS 23.501 System architecture for the 5G System
  5. [5]3GPP 5G System Overview
  6. [6]ETSI Multi-access Edge Computing (MEC)

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