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モバイル2級 第3章 無線アクセスネットワーク技術の要点

モバイルシステム技術テキスト第11版 第3章「無線アクセスネットワーク技術」の学習ガイド。OFDMAとSC-FDMA、MIMO、キャリアアグリゲーション、NRのサブキャリア間隔とFR1/FR2を表で整理し、独自の確認問題3問で対策します。

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執筆
ICT模試 編集部

この記事の要点

  • 第3章は、端末と基地局の間の電波をどう使うか を扱う章です。多元接続(OFDMA など)、複数アンテナ(MIMO)、帯域の束ね方(キャリアアグリゲーション)、5G NR の柔軟な設計が柱になります。
  • LTE は 下りが OFDMA、上りが SC-FDMA。NR の上りは CP-OFDM と DFT-s-OFDM の両方が規定されています。
  • この記事の説明は、章の見出しを手がかりに当サイトが 3GPP の仕様で確かめて書いた独自の解説で、テキストの記述ではありません。

第3章の全体像:何を学ぶ章か

テキスト第11版の目次では、第3章は「無線アクセスネットワーク技術」です(リックテレコムの書誌ページ、2026年9月27日確認)。当サイトは、出題カテゴリ「ワイヤレス通信の原理とネットワーク技術」(MCPC の2級ページの図で15%)に当たると推定しています。このカテゴリには第4章・第5章も含まれると当サイトは見ています。

当サイトによる整理(章名の出典:リックテレコム書誌ページ)
テーマ押さえる中身キーワード
電波の性質周波数が低いほど遠くへ届き、高いほど広い帯域を取りやすいプラチナバンド・Sub6・ミリ波
多元接続複数の利用者で電波を分け合う方式OFDMA・SC-FDMA
複信方式上りと下りを周波数で分けるか、時間で分けるかFDD・TDD
アンテナ技術複数のアンテナで同時に送る・向きを絞るMIMO・ビームフォーミング
帯域の拡大複数の周波数ブロックを束ねて速度を上げるキャリアアグリゲーション
5G NR の設計サブキャリア間隔を選べる、広い周波数範囲ヌメロロジー・FR1・FR2

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第3章を読むときの考え方のコツ

第3章の用語は数が多く見えますが、ほとんどが 「限られた電波を、どうやってたくさんの人で、速く使うか」 という1つの問いへの答えです。多元接続は「人で分ける」、複信方式は「上りと下りで分ける」、MIMO は「空間を使って同時に送る数を増やす」、キャリアアグリゲーションは「使う周波数の幅を増やす」工夫です。用語を見たら、何を分けているのか、何を増やしているのかを考えると整理できます。

次に、端末側の事情 を意識します。基地局は電源に余裕がありますが、端末は電池で動きます。LTE の上りが SC-FDMA なのは、送信の電力の山(ピーク)を抑えて、端末の電力増幅器を効率よく動かすためです。このように「誰が送るのか」を考えると、上りと下りで方式が違う理由が自然に理解できます。

5G NR については、「選べる」ことが特徴 だと押さえます。サブキャリア間隔を 15kHz・30kHz・60kHz・120kHz などから選べるので、広いエリアを覆う低い周波数にも、遅延を小さくしたい用途や高い周波数にも合わせられます。周波数の範囲も FR1(6GHz 帯までを含む範囲)と FR2(ミリ波)に分けて定義されています。数値は表で覚え、「広い間隔=短い時間単位」という関係を軸にすると忘れにくくなります。

押さえる用語と対比

3GPP TS 36.211・TS 38.211・TS 38.104 をもとに当サイトが作成(2026年9月27日確認)
対比AB
LTE の多元接続下り:OFDMA(多数のサブキャリアを利用者に割り当てる)上り:SC-FDMA(ピーク電力を抑え、端末の電力増幅器を効率よく動かす)
複信方式FDD:上りと下りで別の周波数を使うTDD:同じ周波数を時間で切り替える
NR の周波数範囲FR1:410MHz〜7,125MHzFR2:24,250MHz〜71,000MHz(FR2-1 と FR2-2 に分かれる)
サブキャリア間隔15kHz:1スロット(14シンボル)が1ms120kHz:1スロットが0.125ms。広いほど時間単位が短い
アンテナ技術MIMO:複数のアンテナで複数の信号を同時に送り、速度を上げるビームフォーミング:電波の向きを絞り、届く距離や品質を上げる

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個別の用語は OFDMAとは、MIMOとビームフォーミング、キャリアアグリゲーションとは、LTEと5G NRの違い で詳しく解説しています。

間違えやすい点

当サイトの整理
誤解しやすい言い方正しい整理
LTE は上りも下りも OFDMALTE の上りは SC-FDMA。端末の消費電力を抑えるため
5G の上りは OFDMA だけNR の上りは CP-OFDM と DFT-s-OFDM の両方が規定され、使い分けられる
サブキャリア間隔を広げると低速になる間隔を広げると時間単位が短くなり、低遅延や高い周波数に向く
MIMO は電波の向きを絞る技術向きを絞るのはビームフォーミング。MIMO は複数の信号を同時に送る技術(組み合わせて使うことも多い)
キャリアアグリゲーションは5G からLTE-Advanced(Release 10)で導入され、NR でも使われる

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具体例:サブキャリア間隔からスロット長を求める

NR のサブキャリア間隔は 15kHz × 2^μ(μ はヌメロロジーの番号)で決まり、通常の設定では1スロットは14シンボルです。1サブフレームは常に1ms なので、間隔が2倍になるたびに1ms に入るスロットの数が2倍になり、1スロットの時間は半分になります。

3GPP TS 38.211 のヌメロロジーの定義をもとに当サイトが作成(通常のサイクリックプレフィックスの場合)
μサブキャリア間隔1ms あたりのスロット数1スロットの時間
015kHz11ms
130kHz20.5ms
260kHz40.25ms
3120kHz80.125ms

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計算問題が出たときは「μ が1増えるとスロットは半分」とだけ覚えておけば、表を丸暗記しなくても求められます。15kHz は LTE と同じ間隔なので、LTE の1サブフレーム1ms と結び付けておくと取り違えにくくなります。

学習の順番と時間の目安

次の時間は 当サイトの目安 で、公式の推奨ではありません。第3章は仕組みの理解が中心なので、図を描きながら進めるのがおすすめです。

  1. 周波数と電波の性質(届きやすさと帯域の広さの関係)を1行で説明する:30分
  2. OFDMA と SC-FDMA、FDD と TDD の対比表を白紙に再現する:60分
  3. MIMO・ビームフォーミング・キャリアアグリゲーションを「何を増やす技術か」で整理する:60分
  4. NR のサブキャリア間隔とスロット長、FR1・FR2 の範囲を確認する:45分
  5. 確認問題と モバイル2級 無料お試し20問 で仕上げる:30分

合計でおよそ4時間前後が当サイトの目安です。数値(kHz や MHz)は、表の形で覚えると選択肢の言い換えに気づきやすくなります。

確認問題1:LTE の上り

(当サイトの独自問題)LTE の上りリンクで使われる多元接続方式として、最も適切なものはどれか。

  1. OFDMA
  2. SC-FDMA
  3. W-CDMA
  4. TDMA

正解:2。LTE の上りは SC-FDMA で、端末のピーク電力を抑えられます。

1:OFDMA は LTE の下りの方式です。3:W-CDMA は3G の方式です。4:TDMA は2G の GSM や PDC などで使われた方式です。

確認問題2:サブキャリア間隔

(当サイトの独自問題)5G NR でサブキャリア間隔を 15kHz から 30kHz に広げたときの説明として、最も適切なものはどれか。

  1. 1スロットの時間が2倍になり、遅延が大きくなる
  2. 1スロットの時間が半分になり、遅延を小さくしやすい
  3. 1スロットのシンボル数が半分の7シンボルになる
  4. 使える周波数の範囲が FR2 だけに限られるようになる

正解:2。間隔を2倍にすると、1スロットの時間は1ms から0.5ms に半減します。

1:時間は短くなります。3:通常の設定では1スロットは14シンボルのままです。4:30kHz は FR1 でも使えます。

確認問題3:アンテナと帯域の技術

(当サイトの独自問題)複数の周波数ブロックを束ねて1台の端末の通信速度を上げる技術として、最も適切なものはどれか。

  1. ビームフォーミング
  2. キャリアアグリゲーション
  3. ハンドオーバー
  4. TDD(時分割複信)

正解:2。キャリアアグリゲーションは複数のコンポーネントキャリアを束ねる技術です。

1:ビームフォーミングは電波の向きを絞る技術です。3:ハンドオーバーは通信中に接続先のセルを切り替えることです。4:TDD は上りと下りを時間で分ける複信方式です。

よくある質問

TDD と FDD はどちらが優れていますか?

優劣ではなく使い分けです。FDD は上りと下りに別々の周波数の組が必要で、TDD は1つの周波数を時間で分けるため、上りと下りの時間の割合を調整しやすい性質があります。当サイトでは、それぞれの仕組みと向いている場面を説明できることを目標にしています。

数式の計算は出ますか?

出題形式の詳細は公表されていません。当サイトでは、サブキャリア間隔とスロット長の関係のように、倍・半分で考えられる関係を押さえておくことをおすすめしています。

3GPP の仕様書は読む必要がありますか?

受検のために全文を読む必要はないと当サイトは考えています。数値に迷ったときに、仕様の番号と表題だけ確かめれば十分です。

第3章と第4章の境目は?

当サイトでは、端末と基地局の間の電波の話を第3章、基地局より奥のコア網の話を第4章として整理しています。

出典・参考

  1. [1]リックテレコム モバイルシステム技術テキスト 第11版(目次、2026年9月27日確認)
  2. [2]MCPC モバイルシステム技術検定[2級](出題カテゴリと比率、2026年9月27日確認)
  3. [3]3GPP TS 36.211 E-UTRA Physical channels and modulation
  4. [4]3GPP TS 38.211 NR Physical channels and modulation
  5. [5]3GPP TS 38.104 NR Base Station radio transmission and reception
  6. [6]3GPP Release 15

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