比較・学習計画サイバー管理士

情報セキュリティ管理士と情報セキュリティマネジメント試験の違い

情報セキュリティ管理士(民間)と情報セキュリティマネジメント試験(IPAの国家試験)を、主催・形式・受験料・合格基準・合格率・日程・対象者で比較。出題範囲の重なり、職種別の選び方、両方受ける順番まで確認日つきで解説します。

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執筆
ICT模試 編集部

この記事の要点

  • 情報セキュリティ管理士(2026年2月度から情報・サイバーセキュリティ管理士)は、一般財団法人 全日本情報学習振興協会が実施する民間の認定試験です。情報セキュリティマネジメント試験(SG)は、IPAが実施する情報処理技術者試験の一区分で、国家試験です。
  • 形式は、管理士が180問・120分(公開会場・CBT・オンラインIBTから選択)、SGが科目A・B合わせて60問・120分のCBTです。受験料は管理士が一般11,000円、SGが7,500円(いずれも税込、2026年9月27日確認)。
  • 合格基準は、管理士が70%以上(難易度により調整あり)、SGが総合評価点600点以上(1,000点満点)です。合格率は管理士が過去平均49.6%、SGは令和7年度で70.0%でした。ただし受ける人の層が違うので、数字だけで難しさは比べられません。
  • SGのCBTは2026年12月28日以降に一時休止が予定され、2027年度からは新しい試験制度に移る予定です。受ける時期を決める前に、IPAの最新の案内を確認してください。

主催と位置づけはどう違う?民間と国家試験

いちばん大きな違いは、誰が実施し、どんな資格として扱われるかです。

情報セキュリティ管理士は、一般財団法人 全日本情報学習振興協会が実施する民間の認定試験です。2026年2月度試験から「情報セキュリティ(管理士/初級)認定試験」が「情報・サイバーセキュリティ(管理士/初級)認定試験」に改称されました(2026年9月27日確認)。協会は、セキュリティ対策の管理職・リーダーとして必要な知識を認定する試験と説明し、技術者だけでなく人事・総務・経理などの事務系や営業系、管理職の人にも受験を勧めています。

情報セキュリティマネジメント試験は、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が実施する情報処理技術者試験の区分の一つです。合格者には経済産業大臣署名の合格証書が交付されます。IPAが示す対象者像は「情報システムの利用部門の情報セキュリティリーダー」で、部門の情報資産を守るために、リスクアセスメントや対策の検討、委託先の管理などを担う人を想定しています(2026年9月27日確認)。

つまり、どちらも技術者専用ではなく、職場でセキュリティを管理する立場の人を対象にしている点は共通です。違うのは、国家試験か民間の認定かという位置づけと、試験の形式・範囲の細部です。

形式・時間・受験料はどう違う?比較表

協会の公式ページとIPAの公式ページで2026年9月27日に確認(受験料は税込)
比べる点情報・サイバーセキュリティ管理士情報セキュリティマネジメント試験(SG)
実施団体一般財団法人 全日本情報学習振興協会(民間)IPA(国家試験・情報処理技術者試験)
問題数・時間180問・120分科目A・B合わせて60問・120分
出題形式公式の表記はマークシート方式。2択(○×)と4択が混在科目Aは四肢択一、科目Bは多肢選択式
受験方法公開会場・CBT・オンラインIBTから選択CBT(筆記は特別措置試験のみ)
実施日年4回(例:2026年11月29日、2027年2月21日、5月23日)通年で随時(2026年12月28日以降に一時休止の予定)
受験料一般11,000円・学割8,800円。CBTは+1,500円、IBTは+3,000円7,500円
合格基準70%以上(難易度により調整し、70%以下でも合格とする場合あり)総合評価点600点以上(1,000点満点、IRTで算出)
合格率過去平均49.6%、令和5年度平均42.3%令和7年度70.0%、令和6年度69.0%
合格後合格証書と写真入り認定カード(有効期限2年、更新あり)経済産業大臣署名の合格証書

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管理士の「2択と4択が混在」は、協会の解答速報に○×の解答が並んでいることから当サイトが確認したもので、配点は公表されていません。SGの合格率は、IPAの統計情報の推移表(令和8年7月時点)から当サイトが計算した値です(令和7年度は受験者45,924人・合格者32,141人)。

時間は同じ120分ですが、1問あたりの時間は大きく違います。管理士は180問なので1問40秒、SGは60問なので1問2分です。管理士は知識を素早く引き出す試験、SGは状況を読んで判断する問題(科目B)を含む試験、と考えると違いがつかみやすくなります。

出題範囲はどこが重なり、どこが違う?

管理士の範囲は、Ⅰ 情報セキュリティ総論(3要素・7要素、情報資産、リスクマネジメント・アセスメント・対応、ISMS、関連法規、ストラテジ、QC七つ道具・新QC七つ道具)、Ⅱ 脅威と情報セキュリティ対策(従業員・委託先の監督、SNS、ゾーニング、入退管理、オフィス内、モバイル機器、災害・障害、事業継続)、Ⅲ サイバーセキュリティ対策(利用者管理、本人認証、パスワード、アクセス制御、不正プログラム、外部攻撃、電子メール、不正アクセス、無線LAN、電子媒体、暗号、認証技術、セキュアな通信など)です。2026年2月度試験からは、Web攻撃対策、ログ・インシデント対応、クラウド・API、ランサムウェア・標的型攻撃、サプライチェーン攻撃が加わりました(2026年9月27日確認)。

SGの対象者像にある業務は、情報資産の特定、リスクアセスメントとリスク対応、委託先への要求事項、インシデントへの対処、部門のメンバーの意識向上などです。リスクマネジメント、ISMS、委託先管理、インシデント対応、法令は、両方の試験でしっかり重なる部分です。

範囲の重なりと違い(公式の範囲・対象者像をもとにした当サイトの整理)
分野管理士SG
リスクマネジメント・ISMS課題Ⅰの中心中心の分野
法令(個人情報保護法など)課題Ⅰの関連法規出題あり
職場の物理的な対策(ゾーニング・入退管理)課題Ⅱで詳しく問う出題あり
技術的な対策(暗号・認証・攻撃手法)課題Ⅲで幅広く問う基本的な知識を問う
QC七つ道具・新QC七つ道具範囲に明記範囲の中心ではない
事例を読んで判断する長文問題なし(180問の短い問題)科目Bで出題

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SGの細かい範囲はIPAのシラバスで確認してください。重なる部分が多いので、どちらかを先に学ぶと、もう一方の学習時間は短くできます。

難易度と合格率はどう比べればいい?

数字だけ見ると、管理士(過去平均49.6%)のほうがSG(令和7年度70.0%)より合格率が低く、難しそうに見えます。しかし、この2つの数字をそのまま比べるのは危険です。

第一に、受ける人の層が違う可能性があります。管理士は協会が事務系・営業系・管理職にも受験を勧めており、協会の企業向けページには、全社員に一斉に受験させた例(約600人)も紹介されています。自分の意思で準備して受ける人と、会社の指示で受ける人が混ざれば、合格率は下がりやすくなります。SGの受験者の内訳はIPAの統計資料で公開されているので、気になる人は見比べてください。

第二に、数字の期間が違います。管理士は「過去の平均」と「令和5年度の平均」だけが公表され、回ごとの合格率や受験者数は公開されていません。SGは年度ごと・月ごとの人数が公表されています。

第三に、合格の決め方が違います。管理士は正答率70%以上(調整あり)、SGはIRT(項目応答理論)で算出する評価点で600点以上です。

当サイトの見方では、管理士は180問を120分で解き切るスピードと、範囲の広さへの対応が求められる試験です。一方SGは、科目Bのケーススタディ(情報資産管理、リスクアセスメント、委託先管理、教育・訓練など)で「この場面でどう対応するか」を読み取る力が求められます。どちらが難しいかは、得意なタイプによって変わると考えてください。管理士の難しさの詳細は難易度の記事で扱っています。

どちらを受けるべき?職種・目的別

目的別のおすすめ(当サイトの判断)
目的・立場おすすめ理由
IT企業への就職・転職で評価される資格がほしいSG国家試験で知名度が高く、IPAの試験体系の中で位置づけが分かりやすい
会社から協会の検定を指定された管理士指定された試験を受けるのが確実。団体受験の制度もある
総務・人事・営業で、職場の情報管理を任されているどちらでも範囲が職場の管理策と重なる。管理士は物理的対策やSNSなど職場の場面を多く問う
日程を自分で選びたいSG(CBTの再開後)/管理士のCBTSGは通年CBT。管理士もCBTを選べるが、会場ごとに日程が異なる
受験料を抑えたいSG7,500円と管理士(11,000円)より安い
名刺にロゴを入れてアピールしたい管理士合格者は有効期限内なら協会のロゴを名刺などに使える

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情報セキュリティの国家資格をさらに目指すなら、IPAには、試験に合格して登録すると名乗れる国家資格の情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)もあります。管理士が役に立つかどうか迷っている人は、意味ないと言われる理由の記事も参考にしてください。

両方受けるなら、順番はどっちが先?

当サイトのおすすめは、日程が決まっているほうを先に、範囲が重なるうちにもう一方を続けて受けることです。

まず注意したいのが、SGの実施時期です。IPAは、CBT方式のITパスポート・SG・基本情報技術者試験について、システムの入れ替えのため2026年12月28日以降に試験を一時休止する予定と案内しています(会場によってはそれより前に休止になる場合あり)。2027年1月以降の実施は2026年秋頃に知らせるとしています。また、2027年度から新しい試験制度に移る予定で、SGは継続する区分とされています(2026年3月31日時点の検討状況。変更の可能性あり)。

このため、2026年中にSGを受けたい人は年内の日程を早めに押さえ、そのあと管理士の第64回(2027年2月21日、申込 2026年10月27日〜2027年1月14日)に続けるという順番が考えられます。反対に管理士の第63回(2026年11月29日)を先に受け、SGは再開後の日程を待つ方法もあります。

学習の順番としては、管理士の範囲のほうが項目の数が多く、QC七つ道具や物理的な対策など細かい知識まで問われます。SGの科目Bのような事例問題の練習は、IPAが公開している過去の問題やサンプル問題で別に行う必要があります。

ITパスポートとの位置関係は?

ITパスポートはIPAの試験区分の入口にあたる試験で、IPAの試験区分一覧ではITパスポート、情報セキュリティマネジメント試験の順に並んでいます。ITパスポートはITの基礎を広く問い、SGは情報セキュリティの管理に絞って深く問う試験です。

管理士は、ITパスポートと同じ「ITを使う側の社会人」を対象にしながら、範囲をセキュリティに絞った民間試験と位置づけられます。ITパスポートとの違いはITパスポートとの比較記事にまとめています。

確認問題1:SGの合格基準はどれ?

情報セキュリティマネジメント試験(SG)の合格基準として正しいものはどれか(2026年9月時点のIPAの試験要綱による)。

  1. 3つの課題それぞれで正答率70%以上
  2. 総合評価点600点以上(1,000点満点)
  3. 科目Aと科目Bがそれぞれ60点以上(100点満点)
  4. 全体の正答率が70%以上。ただし難易度により調整あり

正解:2。SGは、IRT(項目応答理論)に基づいて算出する総合評価点が、1,000点満点中600点以上で合格です。

1 は、協会のSMART合格講座のページで管理士について示されている基準です。3 は、応用情報技術者試験など、科目ごとに100点満点で基準点を設ける区分の考え方で、SGには当てはまりません。4 は、管理士の試験内容ページに示されている基準です。

確認問題2:管理士の説明として正しいものは?

情報・サイバーセキュリティ管理士認定試験の説明として、正しいものはどれか(2026年9月時点)。

  1. IPAが実施する国家試験で、合格証書は経済産業大臣の署名入りである
  2. 60問・120分で、CBT方式だけで実施される
  3. 受験料は一般7,500円で、学割はない
  4. 180問・120分で、公開会場・CBT・オンラインIBTから受験方法を選べる

正解:4。管理士は180問・120分で、公開会場受験・CBT受験・オンラインIBT受験から選べます。CBTは会場費1,500円、IBTはカメラの往復送料3,000円が別にかかります。

1 はSGの説明です。管理士は全日本情報学習振興協会の民間の認定試験です。2 もSGの形式です。3 の7,500円はSGの受験手数料で、管理士は一般11,000円・学割8,800円(税込)です。

当サイトで管理士の対策はできる?

当サイトでは、情報・サイバーセキュリティ管理士の180問・120分の本番形式模試と、公式の出題範囲に沿った9章の章別ドリルを用意しています。SGの問題は扱っていません。

まずは登録不要の無料お試し20問で、管理士の問題の形式(○×と4択の混在)を確かめてください。当サイトは全日本情報学習振興協会・IPAとは関係のない、個人が運営する非公式の教材で、合格を保証するものではありません。問題はすべてオリジナルで、公式テキスト・公式問題集・サンプル問題の文章は使っていません。

よくある質問

情報セキュリティ管理士は国家資格ですか?

国家資格ではありません。一般財団法人 全日本情報学習振興協会が実施する民間の認定試験です。情報セキュリティマネジメント試験はIPAが実施する国家試験(情報処理技術者試験)です。

SGに合格していれば、管理士の勉強は不要ですか?

リスクマネジメントやISMS、法令などは重なりますが、管理士にはQC七つ道具、ゾーニングや入退管理、2026年に追加されたクラウド・API、サプライチェーン攻撃なども含まれます。180問を120分で解くペースにも慣れが必要なので、管理士の範囲に沿った演習はしておいたほうが安全です。

SGは今すぐ受けられますか?

IPAは、CBT方式のSGについて2026年12月28日以降に一時休止を予定しており、2027年1月以降の実施は2026年秋頃に知らせるとしています(2026年9月27日確認)。最新の日程はIPAの受験申込みのページで確認してください。

合格率が低い管理士のほうが価値が高いのですか?

合格率は受ける人の層や準備の度合いで変わるため、価値の高さとは直結しません。就職・転職での通りやすさなら国家試験のSG、会社の指定や職場の管理業務との一致なら管理士、と目的で選ぶのがおすすめです。

出典・参考

  1. [1]全日本情報学習振興協会 情報・サイバーセキュリティ認定試験(確認 2026-09-27)
  2. [2]同 試験内容・試験日程(確認 2026-09-27)
  3. [3]同 解答速報(確認 2026-09-27)
  4. [4]IPA 情報セキュリティマネジメント試験(確認 2026-09-27)
  5. [5]IPA 情報セキュリティマネジメント試験 出題内容(確認 2026-09-27)
  6. [6]全日本情報学習振興協会 企業担当者向けページ(確認 2026-09-27)
  7. [7]IPA スケジュール、手数料など(確認 2026-09-27)
  8. [8]IPA 情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験 試験要綱 Ver.5.6(確認 2026-09-27)
  9. [9]IPA 統計情報(情報セキュリティマネジメント試験)(確認 2026-09-27)
  10. [10]IPA CBT方式で実施する3試験区分における2026年5月以降の試験実施について(確認 2026-09-27)
  11. [11]IPA 情報処理技術者試験及び情報処理安全確保支援士試験の見直しの検討状況について(確認 2026-09-27)

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記事の次は、本番形式の問題で。

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