この記事の要点
- 3G停波とは、第3世代移動通信システム(3G)の携帯電話サービスを終了し、その電波を止めることです。空いた周波数は4Gや5Gに使われます。
- 大手3社の終了日は、au(CDMA 1X WIN)が2022年3月31日、ソフトバンクが2024年4月15日(石川県在住の利用者は同県内で2024年7月31日まで延長)、NTTドコモ(FOMA・iモード)が2026年3月31日です(各社の公式ページで2026年9月27日確認)。
- 3Gの終了で、3G専用の端末に加えて、VoLTEに対応していない4G端末も音声通話ができなくなりました。ドコモは、VoLTEをOFFに設定している4G端末も2026年4月1日以降は通話できず、ONにすれば使えると案内しています。
- スマートフォン・モバイル実務検定には「時事問題(公式テキスト非掲載)」のカテゴリがあります。公式テキスト第9版は2024年6月末時点の情報なので、終了日は各社の公式発表で確認してください。
3G停波とは?
3G停波とは、第3世代移動通信システム(3G)を使った携帯電話サービスを終了し、基地局からの3Gの電波の送信を止めることです。日本では、NTTドコモのFOMA、auのCDMA 1X WIN、ソフトバンクの3Gサービスが、2000年代から音声通話とデータ通信を支えてきました。
各社が終了の理由として挙げているのは、4Gや5Gの普及で3Gの利用者が減ったことと、電波(周波数)の有効活用です。NTTドコモは「電波を有効活用し、より高品質な通信サービス提供を目指す」、KDDIは「周波数の有効活用を行い」快適な環境を整えると説明しています(2026年9月27日確認)。電波は限られた資源なので、使う人の少ない方式に割り当て続けるより、4G・5Gに振り向けたほうが多くの人の通信を支えられます。
世代ごとの技術の違い(アナログの1Gから5Gまで)は移動通信の世代の違いで整理しています。
各社の終了日は?(一覧表)
| 会社 | サービス名 | 開始 | 終了日 | 終了後の契約の扱い |
|---|---|---|---|---|
| au(KDDI・沖縄セルラー) | CDMA 1X WIN | 2003年11月 | 2022年3月31日 | CDMA 1X WIN などの契約は2022年4月1日に自動解約。VoLTE非対応の4G機種は同日に一時休止へ移行し、2022年6月30日に解約 |
| ソフトバンク | 3Gサービス | (この記事では確認していません) | 2024年4月15日(石川県在住の利用者は同県内で2024年7月31日まで) | 対象の契約は2024年4月16日(石川県在住の利用者は8月1日)に自動解約 |
| NTTドコモ | FOMA・iモード | FOMAは2001年10月、iモードは1999年2月 | 2026年3月31日 | FOMAの契約は2026年4月以降に自動解約 |
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ソフトバンクの終了日は、一度変わっています。同社は2022年11月に「2024年1月31日に終了する」と発表し、2023年10月3日のプレスリリースでも改めて案内していましたが、2024年1月の令和6年能登半島地震の影響を受けて延期し、2024年3月13日のプレスリリースで、2024年4月15日に終了し、石川県在住の利用者(2024年4月7日時点で契約者住所が石川県)は同県内で7月31日まで使えると案内しました。
覚える順番は「au(2022年)→ソフトバンク(2024年)→ドコモ(2026年)」です。ドコモが最後で、FOMAの終了により、大手3社の3Gサービスはすべて終わりました。
利用者への影響は?
3Gの終了で使えなくなるのは、3G専用の端末だけではありません。NTTドコモのFOMA終了の案内には、影響を受ける端末として次のような区分が示されています(2026年9月27日確認)。
- FOMA(3G)の端末:使えなくなる。
- VoLTEに対応していない4G端末:FOMAの終了後、音声通話が使えなくなる。
- VoLTE OFFに設定している4G端末:音声通話が使えなくなる。VoLTE ONに設定を変えれば使える。
- 一部の4G端末:ネットワークの故障や輻輳のときに緊急通報がつながりにくくなる、ネットワークサービス(発信者番号通知・着信通知など)の設定を変更できない、Bluetoothテザリングが使えない、機内モードなどのときに緊急通報(110・118・119)ができない、など。
契約面の影響もあります。ドコモは、FOMAの自動解約によって、ファミリー割引や一括請求のグループ、dポイント、d払い、dカードなど、ほかのサービスや割引に影響が出る場合があると注意しています。代表回線がFOMAだった家族の契約などでは、4G・5Gを使っている家族にも影響が及ぶことがあります。
auも、3Gの終了に合わせて、VoLTE非対応の機種やUQ mobileの「VoLTE非対応SIMカード」が2022年4月1日以降使えなくなると発表していました。ソフトバンクも、4G/5G対応の料金プランでもVoLTEを利用できない契約を自動解約の対象に含めています。
VoLTEとの関係は?
VoLTE(Voice over LTE)は、4GのLTEの上で、音声をパケットとして送る通話の方式です。VoLTEを使わない4G端末は、データ通信は4Gで行っても、音声通話のときは3Gの回線に切り替えて通話する仕組み(CSフォールバック)に頼っていました。そのため、3Gがなくなると、VoLTEを使わない4G端末は音声通話の行き先がなくなります。
これが、3G停波の案内で「VoLTE非対応機種は通話できない」「VoLTE OFFなら通話できない」と繰り返し書かれている理由です。IMSを使ったVoLTEの仕組みはVoLTEとIMSの関係で説明しています。
| 端末の状態 | 3G終了後の音声通話 | 店頭での対応 |
|---|---|---|
| 3G専用端末 | できない(端末そのものが使えない) | 4G・5G対応機種への変更を案内 |
| 4G端末・VoLTE非対応 | できない | VoLTE対応機種への変更を案内 |
| 4G端末・VoLTE対応だがOFF | できない | 設定でVoLTEをONにする |
| 4G・5G端末・VoLTE ON | できる | 一部機種の制限(緊急通報など)がないか確認 |
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端末の買い替えを促す仕組みもあります。電気通信事業法施行規則第22条の2の16は、3Gだけに対応した端末を使っている利用者が、新しい通信方式に対応するために端末を買う場合に、対照価格まで利益を提供できる特例を置いています(2026年9月27日にe-Govで確認)。通常の値引きの上限は端末値引き規制とはを見てください。
検定で問われやすい点は?
スマートフォン・モバイル実務検定の公式ページは、出題カテゴリに「時事問題(公式テキスト非掲載)」を挙げています(2026年9月27日確認)。公式テキスト『モバイル基礎テキスト 第9版』は2024年6月末時点の情報なので、ソフトバンクの延期後の終了日(2024年4月15日・7月31日)や、ドコモの実際の終了(2026年3月31日)は、テキストの外の時事として扱われる可能性があると当サイトは考えています。モバイル技術基礎検定はテキストの範囲から出題され、テキスト第3章の3Gの節(3-5 第3世代携帯電話の特徴)も範囲です。なお、スマートフォン・モバイル実務検定はテキストの3-2〜3-6が範囲外なので、3Gの技術の細部より、終了日や利用者への影響が中心になると当サイトは考えています。
当サイトの作問の観点では、次の点が選択肢になりやすいと考えています(出題の傾向や頻度を示すものではありません)。
- 3社の終了の順番(au→ソフトバンク→ドコモ)と年
- ソフトバンクの当初予定(2024年1月31日)と実際の終了日(2024年4月15日)の違い
- 3G終了後にVoLTE非対応・VoLTE OFFの4G端末で通話できない理由
- 終了の目的は周波数の有効活用であること
- ドコモのFOMAとiモードは同じ日に終了したこと
ほかの時事テーマは時事問題対策にまとめています。
当サイト(ICT模試)は MCPC とは関係のない非公式の個人運営教材で、合格を保証するものではありません。公式テキストの本文・図表・巻末のサンプル問題は使わず、確認問題はすべて独自に作っています。
確認問題1:ドコモのFOMAが終わった日は?
NTTドコモの3Gサービス「FOMA」と「iモード」が終了した日として、最も適切なものはどれか。
- 2022年3月31日
- 2024年4月15日
- 2026年3月31日
- 2024年1月31日
正解:3。NTTドコモは、FOMAとiモードを2026年3月31日に終了しました。
1 の2022年3月31日はauの3G(CDMA 1X WIN)の終了日です。2 の2024年4月15日はソフトバンクの3Gの終了日(石川県を除く)です。4 の2024年1月31日はソフトバンクが当初予定していた終了日で、延期されました。
確認問題2:3G終了後に通話できない4G端末への対応は?
3Gサービスの終了後、VoLTEに対応した4Gスマートフォンで音声通話ができなくなったと相談を受けた。まず確認する対応として、最も適切なものはどれか。
- 端末の設定でVoLTEがOFFになっていないかを確認し、ONにする
- 機内モードをONにして、電波の受信を止める
- SIMロック解除を申し込む
- Wi-Fiを切って、モバイルデータ通信だけにする
正解:1。NTTドコモは、VoLTE OFFに設定している4G端末はFOMAの終了後に音声通話ができなくなり、VoLTE ONに変えれば使えると案内しています。
2 の機内モードは電波を止める設定で、通話はかえってできなくなります。3 のSIMロック解除は他社のSIMを使うための手続きで、同じ会社での通話の問題とは関係ありません。4 のWi-Fiの切り替えは、VoLTEの設定とは別の話です。
確認問題3:3G停波の説明で誤りはどれ?
大手携帯電話会社の3Gサービスの終了について、適切でないものはどれか。
- auの3Gサービス(CDMA 1X WIN)は、2022年3月31日に終了した
- ソフトバンクの3Gサービスは、当初の予定どおり2024年1月31日に全国で終了した
- ソフトバンクは、石川県在住の利用者について、同県内での3Gサービスの終了を2024年7月31日まで延期した
- NTTドコモは、FOMAの終了後、FOMAの契約を自動解約とした
正解:2。ソフトバンクは当初2024年1月31日の終了を予定していましたが、能登半島地震の影響を踏まえて延期し、2024年4月15日に終了しました(石川県在住の利用者は同県内で7月31日まで)。
1 はKDDIの発表どおり、3 はソフトバンクの2024年3月13日のプレスリリースどおり、4 はドコモのFOMA終了の案内どおりで、いずれも適切です。
よくある質問
楽天モバイルやMVNOにも3Gの終了は関係しますか?
MVNOは大手の回線を借りているため、借りている回線の3Gが終われば同じ影響を受けます。たとえばauは、UQ mobileの「VoLTE非対応SIMカード」も2022年4月1日以降使えなくなると案内していました。楽天モバイルの扱いはこの記事では確認していないので、同社の案内を確認してください。
3Gの終了後、自分の端末が使えるかはどう確かめればいいですか?
各社が、影響を受ける機種の一覧や検索ページを用意しています。NTTドコモのFOMA終了の案内ページには、FOMAの機種、VoLTE非対応の4G機種、一部機能が使えない4G機種を調べる検索があります(2026年9月27日確認)。あわせて、端末のVoLTEの設定がONになっているかを確認してください。
3Gの電波はその後どう使われますか?
各社は、3Gの終了によって周波数を有効活用し、4Gや5Gなどのより高品質なサービスに生かすと説明しています。どの周波数をどう使うかは、総務省の周波数の割当てや各社の計画によります。
出典・参考
- [1]NTTドコモ「FOMA」および「iモード」サービス終了のご案内(2026年9月27日確認)
- [2]KDDI 3G携帯電話向けサービス「CDMA 1X WIN」を22年3月31日に終了(2021年11月29日、2026年9月27日確認)
- [3]ソフトバンク 3Gサービスを4月15日に終了(2024年3月13日、2026年9月27日確認)
- [4]ソフトバンク 3Gサービス終了の延期について(2024年1月17日、2026年9月27日確認)
- [5]ソフトバンク 2024年1月31日に終了する3Gサービスについて(2023年10月3日、2026年9月27日確認)
- [6]e-Gov 法令検索:電気通信事業法施行規則(第22条の2の16、2026年9月27日確認)
- [7]MCPC スマートフォン・モバイル実務検定(出題カテゴリ、2026年9月27日確認)
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