モバイルの用語モバイル基礎

モバイル技術基礎 第8章の要点|モバイルのセキュリティ

モバイル基礎テキスト第9版 第8章「モバイルにおけるセキュリティ」の学習ガイド。リスクと守りの機能、特定電子メール法と迷惑メール対策、青少年のフィルタリング義務、スマホの安全な使い方を表で整理し、2024年以後の変化と独自の確認問題3問で対策します。

最終更新
公開
読了目安
約11分
執筆
ICT模試 編集部

この記事の要点

  • 第8章は スマホを取り巻く脅威と、その守り方 を扱う章です。節は環境のセキュリティ、リスクの詳細、機能・サービス、迷惑メール対策、有害情報フィルタリング、スマートフォンのセキュリティの6つです。
  • 得点源は 脅威と対策の対応づけ(紛失→遠隔ロック、なりすましSMS→URLを開かない、など)と、法律の数字(フィルタリングの対象は18歳未満、広告メールは原則オプトイン)です。
  • テキストは2024年6月末時点の情報です。その後、IoT製品のラベリング制度 JC-STAR の開始(2025年3月)や、携帯電話契約の本人確認の厳格化(2026年4月施行)などがありました。
  • この記事は章見出しだけを手がかりに当サイトが書いた独自の解説です。当サイトは MCPC とは関係のない非公式の個人運営教材で、合格は保証しません。

この章で押さえること:脅威と対策を1対1で結びつける

対応テキストは『モバイル基礎テキスト 第9版』(リックテレコム、2024年9月上旬刊行、224頁、定価2,420円(税込)、ISBN 978-4-86594-417-4)で、モバイル技術基礎検定とスマートフォン・モバイル実務検定の両方に対応しています(出版社の書誌ページ、2026年9月27日確認)。本文は2024年6月末時点の情報で書かれています(当サイトがテキスト実物の記載で確認)。

第8章「モバイルにおけるセキュリティ」は 8-1〜8-6 の6節です。当サイトは章と節の 見出しだけ を手がかりにしており、テキストの本文・図表・巻末のサンプル問題は使っていません。

節の見出しはテキスト第9版の目次による。要点は当サイトの整理
節当サイトが考える要点
8-1 環境のセキュリティ端末・通信路・サーバのどこを守るか。公衆無線LANや OS の更新
8-2 リスクの詳細紛失・盗難、不正アプリ、フィッシング、なりすまし SMS、SIM の不正な再発行
8-3 機能・サービス画面ロックと生体認証、遠隔ロック・データ消去、バックアップ、多要素認証
8-4 迷惑メール対策特定電子メール法(原則オプトイン)、送信ドメイン認証、携帯各社のフィルタ
8-5 有害情報フィルタリング青少年インターネット環境整備法。18歳未満の確認・説明・有効化
8-6 スマートフォンのセキュリティ公式ストアからの入手、アプリの権限、OS とアプリの更新

← 表は横にスクロールできます →

節ごとの要点:8-1〜8-6 で何を覚えるか

8-1 環境のセキュリティ:スマホの安全は、端末そのもの、通信の経路、サービス側のサーバの3か所で考えます。暗号化されていない公衆無線LANでは通信をのぞかれるおそれがあるため、ログインや個人情報の入力は HTTPS のサイトや VPN を使うなどの対策が要ります。暗号化の仕組みは TLSとは、無線LANの暗号化方式は WPA3とは で解説しています。

8-2 リスクの詳細:宅配業者や携帯会社を名乗る SMS で偽サイトに誘導する手口(スミッシング)、便利なアプリを装って情報を盗む不正アプリ、本人になりすまして SIM を再発行させ SMS の認証コードを奪う手口などが代表です。手口の全体像は マルウェアとフィッシング にまとめています。

8-3 機能・サービス:画面ロック(PIN・パスワード・生体認証)、紛失時にインターネット経由で端末をロック・データ消去する機能、クラウドへのバックアップ、ID とパスワードに確認コードなどを組み合わせる多要素認証が柱です。パスワードを使わない認証は パスキー(FIDO2) で扱っています。

8-4 迷惑メール対策:広告・宣伝のメールは特定電子メール法の規制対象で、2008年12月1日の改正から、原則として あらかじめ同意した人にだけ送れる(オプトイン方式) ことになりました。総務省は、電話番号で送受信する SMS も同法の電子メールの通信方式に含まれ、広告の SMS も原則として規制対象になると説明しています(2026年9月27日確認)。送信元の偽装を見抜く技術は DMARCとは を参照してください。

8-5 有害情報フィルタリング:青少年インターネット環境整備法の「青少年」は18歳に満たない者です(第2条)。携帯電話事業者や販売代理店には、青少年かどうかの確認(第13条)、フィルタリングの必要性と内容の説明(第14条)、フィルタリングサービスの提供(第15条。これは携帯電話事業者の義務)、販売時に端末でフィルタリングを有効にする措置(第16条)が求められます。第15条・第16条は、保護者が利用しない旨を申し出た場合を除きます(e-Gov、2026年9月27日確認)。詳しくは 携帯電話のフィルタリング で解説しています。

8-6 スマートフォンのセキュリティ:アプリは公式ストアなど信頼できる入手先から入れ、アプリが求める権限(位置情報・連絡先など)が機能に見合うかを確かめ、OS とアプリを最新に保つのが基本です。業務用端末の一括管理は MDMとMAM で扱っています。

間違えやすい所:数字と「誰の義務か」

e-Gov 法令検索、総務省「迷惑メール対策」の公表情報をもとに当サイトが作成(2026年9月27日確認)
誤解しやすい言い方正しい整理
フィルタリングの対象は20歳未満青少年インターネット環境整備法の青少年は18歳未満(第2条)
フィルタリングは保護者が申し出ても外せない保護者が利用しない旨を申し出た場合は、提供・有効化の義務の対象外
SMS は電話番号あてなので特定電子メール法の対象外総務省は SMS も同法の電子メールの通信方式に含まれると説明している
広告メールは、拒否されるまでは誰に送ってもよい2008年12月の改正から原則オプトイン。事前の同意が必要
生体認証なら、パスワードを知られても安全生体認証は所持・知識と並ぶ要素の1つ。他の要素と組み合わせて強くする
不審な SMS は、本文の番号に電話して確かめる本文の URL や番号は使わず、公式アプリや自分で調べた窓口で確かめる

← 表は横にスクロールできます →

法律の問題では、「誰に」「何を」義務づけているか の組み合わせで選択肢を崩すのが定番です。第13条〜第16条は「確認→説明→提供→有効化」の順に並んでいると覚えると、条文の取り違えが減ります。

スマホ実務検定での扱い(範囲・重み):第8章は両検定とも全節が範囲

テキストの「出題範囲一覧」表では、モバイル技術基礎検定は全章全節が対象で、スマートフォン・モバイル実務検定は 3-2〜3-6(電波の性質、FDMA/TDMA、CDMA/OFDM、3G、4G)だけが対象外です(当サイトがテキスト実物で確認)。第8章は両検定とも全節が範囲 です。スマホ実務検定には、テキスト外の時事問題が全体の1割前後出ます。

MCPC の公式ページでは、技術基礎の出題カテゴリに「情報セキュリティに関する知識」、スマホ実務の出題カテゴリに「消費者保護に関する知識」が挙がっています(2026年9月27日確認)。章ごとの比率は 公式には非公表 です。当サイトは、技術基礎では仕組み(暗号化・認証)を、スマホ実務では販売時の説明義務(フィルタリング)や利用者への注意喚起を、それぞれ厚めに見ておくのがよいと考えています(当サイトの判断)。

テキストの後に変わった点(一次資料で確認)

テキストは2024年6月末時点の情報です。第8章に関わる、その後の主な変化を一次資料で確かめました。

IPA、総務省、公正取引委員会の公表資料をもとに当サイトが作成(2026年9月27日確認)
時期変化第8章との関係
2025年3月25日IPA が IoT 製品のセキュリティ要件適合評価及びラベリング制度(JC-STAR)の運用を開始。★1〜★4 の段階で表示8-1 環境のセキュリティ
2025年4月1日情報流通プラットフォーム対処法が施行。大規模なプラットフォーム事業者に削除申出への迅速な対応などを義務付け8-5 有害情報
2025年12月18日スマホソフトウェア競争促進法が全面施行。公式以外のアプリストアが広がり、入手先の確認がより重要に8-6 スマホのセキュリティ
2026年4月1日携帯電話不正利用防止法の施行規則改正が施行。非対面の契約で、本人確認書類の画像を送る方法などを廃止し、IC チップの読み取りなどへ(一部は2026年9月30日までの経過措置)8-2 なりすまし・不正契約

← 表は横にスクロールできます →

対面の契約での本人確認を、原則として本人確認書類の IC チップの読み取りにする省令案についても、総務省が2026年3月に意見募集を行っています。施行の時期などは公式発表を確認してください。制度の詳細は 第9章 法制度と消費者保護 でも触れます。

確認問題1:広告メールのルール

(当サイトのオリジナル問題)広告・宣伝のためのメールやメッセージについて、特定電子メール法の考え方として最も適切なものはどれか(2026年9月時点)。

  1. SMS は電話番号あてに送るので、広告を送っても同法の対象にならない
  2. 受け取った人が拒否を伝えるまでは、誰にでも自由に送ってよい
  3. 原則として、あらかじめ送信に同意した人にだけ送ることができる
  4. 送信者の名称などの表示は任意で、書かなくてもよい

正解:3。2008年12月1日の改正で、原則として事前に同意した人にだけ送れるオプトイン方式になりました。

1:総務省は、SMS も同法の電子メールの通信方式に含まれると説明しています。2:拒否されるまで送れるのはオプトアウト方式で、現在の原則ではありません。4:一定の事項の表示は義務です。

確認問題2:フィルタリングの義務

(当サイトのオリジナル問題)青少年インターネット環境整備法で、携帯電話事業者や販売代理店に求められることとして最も適切なものはどれか。

  1. 契約者や端末の使用者が18歳未満かどうかを確認する
  2. 契約者が20歳未満のときに限り、フィルタリングを説明する
  3. 保護者が希望しない旨を申し出ても、フィルタリングは外せない
  4. 対象はフィーチャーフォンだけで、スマートフォンは含まれない

正解:1。第13条は、契約者や携帯電話端末等の使用者が青少年(18歳未満)かどうかの確認を求めています。

2:青少年は18歳未満です。3:第15条・第16条は、保護者が利用しない旨を申し出た場合を除いています。4:2018年2月1日施行の改正で、スマートフォンやタブレットなども含めて販売時の有効化措置などが求められています。

確認問題3:不審な SMS への対応

(当サイトのオリジナル問題)「お荷物をお届けできませんでした」という文と URL が書かれた SMS が届いた。対応として最も適切なものはどれか。

  1. 本物かどうかを確かめるため、URL を開いて表示された画面を読む
  2. 送信元に返信して、どの荷物のことか問い合わせる
  3. SMS に書かれた電話番号に電話して、配達状況を確かめる
  4. URL は開かず、公式アプリや自分で調べた公式サイトで確かめる

正解:4。なりすまし SMS への基本は、本文の URL や連絡先を使わず、自分で確かめた正規の窓口で確認することです。

1:開いた先が偽サイトだと、ID やパスワード、カード番号を入力させられたり、不正アプリを入れさせられたりするおそれがあります。2:返信すると、番号が使われていることを相手に知らせてしまいます。3:本文の電話番号も偽物の可能性があります。

確認問題のあとは何をすればいい?

迷った問題は「どの脅威に対する対策か」「その義務は誰に課されているか」の2点で見直してください。第8章は第9章(法制度)とつながる内容が多いので、続けて読むと知識がまとまります。

本番と同じ4択で確かめるなら、モバイル技術基礎検定の無料お試し と スマホ実務検定の無料お試し で、全問の解説まで確認できます。収録内容は 料金と収録内容 で確認できます。

よくある質問

迷惑メール対策の技術(SPF・DKIM・DMARC)は、細かく覚える必要がありますか?

当サイトでは、まず「送信元のドメインが本物かを受信側が確かめる仕組み」という役割を押さえることをおすすめしています。それぞれの違いは DMARC の記事で表にまとめています。

フィルタリングの条文番号まで問われますか?

公式の出題範囲に条文番号の指定はありません。当サイトでは、確認(第13条)・説明(第14条)・提供(第15条)・有効化(第16条)の順番と、18歳未満という数字を押さえておけば、多くの問題に対応できると考えています。

JC-STAR のような新しい制度は出題されますか?

テキストは2024年6月末時点の情報なので載っていません。技術基礎検定はテキスト範囲外から出題されませんが、スマホ実務検定にはテキスト外の時事問題が1割前後あるため、一次資料で概要を押さえておくと安心です。

出典・参考

  1. [1]リックテレコム モバイル基礎テキスト 第9版(書誌・目次、2026年9月27日確認)
  2. [2]MCPC モバイル技術基礎検定(出題カテゴリ、2026年9月27日確認)
  3. [3]MCPC スマートフォン・モバイル実務検定(出題カテゴリ、2026年9月27日確認)
  4. [4]総務省 迷惑メール対策(特定電子メール法と SMS の扱い、2026年9月27日確認)
  5. [5]消費者庁 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(2026年9月27日確認)
  6. [6]e-Gov法令検索 青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律(第2条・第13条〜第16条、2026年9月27日確認)
  7. [7]こども家庭庁 各法律の概要(青少年インターネット環境整備法ほか、2025年4月24日、2026年9月27日確認)
  8. [8]IPA JC-STAR の運用開始(2025年3月25日、2026年9月27日確認)
  9. [9]総務省 令和7年版 情報通信白書「情報流通プラットフォーム対処法の施行」(2026年9月27日確認)
  10. [10]公正取引委員会 スマホソフトウェア競争促進法(2026年9月27日確認)
  11. [11]総務省 携帯電話不正利用防止法施行規則の改正案に対する意見募集の結果(施行日・経過措置、2026年9月27日確認)
  12. [12]総務省 携帯電話不正利用防止法施行規則の改正案に対する意見募集(対面の本人確認、2026年3月13日、2026年9月27日確認)

本番と同じペースで腕試し

記事の次は、本番形式の問題で。

出題カテゴリの配分どおりに組んだ無料お試しを、登録不要・カード不要で解けます。続きの模試と章別ドリルは買い切りで、月額はかかりません。

モバイル技術基礎検定

60問・60分の模試と章別ドリル・¥4,980(税込・買い切り)

モバイル基礎の無料お試し20問
料金と収録内容を見る →

当サイトは、モバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC)とは関係のない個人が運営する非公式の学習教材です。掲載している問題はすべて当サイトのオリジナルで、実際の試験問題・過去問題・再現問題ではありません。試験の日程・受検料・出題範囲は公式サイト(https://www.mcpc-jp.org/license/ )で必ず確認してください。合格を保証するものではありません。合格の目安は当サイトの推定です。技術・制度の記述は「最終確認日」時点のものです。

← 対策記事の一覧へ