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IoT中級 第4章「IoT通信方式」の学習ガイド

IoT中級の第4章「IoT通信方式」を、エリアネットワーク無線・LPWA・プロトコル・トラフィック特性の対比表で整理。MQTTとCoAP、LoRaWANとNB-IoTの間違えやすい点、学習時間の目安、オリジナル確認問題3問つき。

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執筆
ICT模試 編集部

この記事の要点

  • 第4章はエリアネットワーク無線、広域通信網(WAN)、プロトコル、通信トラフィックの特性を扱う章です。
  • 規格は 距離・速度・消費電力・免許の要否 の4つの軸で並べると、選択肢の比較問題に対応しやすくなります。
  • 学習時間の目安は 当サイトの目安 で、合計7〜9時間です。

第4章の全体像

第4版の第4章の見出しをもとに、当サイトが論点を整理しました。テキスト本文は使っていません。

見出しはリックテレコムの書誌ページの目次による(2026年9月27日確認)
見出し(章立て)論点関連記事
エリアネットワーク無線Wi-Fi、Bluetooth LE、IEEE 802.15.4系(Zigbee・Wi-SUN)Bluetooth LE
広域通信網(WAN)LPWA(LoRaWAN・Sigfox系・NB-IoT・LTE-M)、4G/5GLPWAの比較
プロトコルMQTT、CoAP、HTTP、TCPとUDPMQTT
通信トラフィックの特性小さなデータの多発、上り中心、同時接続IoTのトラフィック

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押さえる用語と対比

対になる用語違いの軸
LoRaWAN / NB-IoT免許不要帯域で自営網も組めるか、携帯事業者の免許帯域で3GPPが規格化したか
NB-IoT / LTE-M狭帯域で低速・省電力重視か、やや高速で移動やハンドオーバーにも対応するか
MQTT / CoAPTCP上のブローカ経由の出版購読か、UDP上のRESTful な要求応答か
TCP / UDP再送と順序保証があるか、軽量で保証がないか
Zigbee / Wi-SUNどちらもIEEE 802.15.4系。家庭内機器の制御が主か、スマートメータなど屋外広域が主か
QoS 0 / QoS 1 / QoS 2MQTTで最大1回・最低1回・ちょうど1回の配送保証

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第4章を読むときの視点

第4章は規格名と略語が多く、似た名前の取り違えが最大の失点要因になりやすい章です。当サイトでは、新しい規格に出会うたびに「距離」「速度」「消費電力」「免許の要否」「標準化した団体」の5列の表に1行ずつ書き足していく方法をすすめています。

標準化した団体に注目すると、規格の性格が見えてきます。IEEEは主に無線LANや近距離無線の物理層・MAC層、3GPPは携帯電話網、IETFはインターネットのプロトコル、OASISはMQTTなどのメッセージング、という対応です。例えばNB-IoTとLTE-Mは3GPP、CoAPはIETF、MQTTはOASISの規格です。

プロトコルは、下の層(TCPかUDPか)と通信モデル(出版購読か要求応答か)の2つの軸で整理します。この2軸で表を作れば、MQTT・CoAP・HTTPの違いを一目で比べられます。

通信トラフィックの特性は、スマートフォンの通信との違いで考えると分かりやすくなります。IoTは小さなデータを多数の機器が送り、上り方向が中心になりやすいという特徴があります。

間違えやすい点

よくある誤解正しい理解
MQTTはUDPで動く軽量プロトコルMQTTはTCPなど順序保証のある接続の上で動く。UDPで動くのはCoAP
LPWAは全て免許不要NB-IoT・LTE-Mは携帯事業者の免許帯域を使う
QoS 2が常に最良やり取りが増え、電力と遅延の負担が大きい。用途で選ぶ
IoTのトラフィックは下り中心センサからの上りの小さなデータが多いのが特徴

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プロトコルの違いは HTTPとMQTTの違い と CoAP も参照してください。

具体例で確かめる:要件から通信方式を選ぶ

第4章の知識は「この要件ならどの方式か」を選ぶ形で使います。代表的な場面と、当サイトが考える選び方の軸を表にしました。

要件の例候補選ぶ理由
農地に点在するセンサが1日数回、数十バイトを送るLoRaWANなどのLPWA長距離・省電力で、自営網なら通信契約も不要
配送中のトラックの位置を送り続けるLTE-M移動中の基地局の切り替え(ハンドオーバー)に対応
スマートフォンと身に着ける機器をつなぐBluetooth LEスマートフォンが標準で対応し、低消費電力
工場のカメラ映像を構内で集めるWi-Fi(IEEE 802.11ax など)近距離で大容量の伝送が必要
電池駆動の機器が小さなデータで要求応答CoAP(UDP)接続の確立が不要で、やり取りが軽い
多数の機器の値を複数のアプリへ配るMQTT(TCP)ブローカ経由の出版購読で送り手と受け手を切り離せる

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よくあるミスは、「LPWAは省電力だから何にでも向く」と考えることです。LPWAは通信速度が低く、送れるデータ量や回数にも制約があるため、映像や頻繁な制御には向きません。要件を「距離」「データ量」「頻度」「移動の有無」「電源」の5つに分けて読むと、候補を絞りやすくなります。

他の章とのつながり

第4章で扱う通信方式は、第1章の構成のどの区間で使われるかを意識すると整理しやすくなります。近距離無線はデバイスとゲートウェイの間、LPWAやセルラーはゲートウェイやデバイスとクラウドの間、MQTTやCoAPはその上で動くアプリケーションの約束事、という位置づけです。

層の違いを混同すると、「MQTTとLoRaWANのどちらを使うか」のような、本来は比べる対象でないものを比べてしまいます。MQTTはLoRaWANやセルラーの上でも使える、という関係を図で確認しておいてください。

また、省電力の工夫(間欠送信、スリープ、データの圧縮)は第5章の電池寿命の計算とも関係します。通信回数を減らすことが省電力に最も効くという関係は、計算問題でも設計の問題でも使える考え方です。

学習の順番と時間の目安

以下は 当サイトの目安 です。

  1. 近距離無線を4つの軸で表にする(2時間)
  2. LPWAの4方式を免許の要否と事業者の有無で分ける(1.5時間)
  3. MQTTとCoAPを、下位の層・通信モデル・信頼性で比べる(1.5時間)
  4. トラフィックの特性と計算問題(通信時間)に慣れる(1時間)
  5. 問題演習と誤答の見直し(2時間)

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確認問題(オリジナル)

問1 MQTTの説明として、最も適切なものはどれか。

ア:画像や動画の大容量配信のために作られた方式である/イ:要求応答型で、UDPの上で動きRESTの考え方に沿う/ウ:ブローカを使わず、端末同士が直接つながる方式である/エ:ブローカを介した出版購読型で、TCPなどの上で動く

正解:エ。イはCoAPの説明、ウはブローカを使う点と矛盾、アは軽量な用途向けという性格と逆です。

問2 免許不要の周波数帯を使い、利用者が自らゲートウェイを置いて網を組めるLPWAとして、最も適切なものはどれか。

ア:3GPPが規格化し、携帯事業者の網で使うNB-IoT/イ:LoRa変調を使い、自営網も組めるLoRaWAN/ウ:3GPPが規格化し、移動にも対応するLTE-M/エ:高速大容量を目的とした5Gの拡張モバイル通信

正解:イ。ア・ウ・エはいずれも携帯事業者の免許帯域を使う方式です。

問3 数千台のセンサが一斉に起動して送信すると起きやすい問題として、最も適切なものはどれか。

ア:全てのセンサの電池が満充電になり、送信が止まる/イ:下りの動画配信が増え、帯域の大半を占めてしまう/ウ:同時アクセスが集中し、輻輳や再送の連鎖が起きる/エ:周波数の免許が自動的に失効し、通信できなくなる

正解:ウ。送信時刻をずらす(ジッタを入れる)などの対策をとります。イ・ア・エは現象として成り立ちません。

よくある質問

規格の最大速度は覚える必要がありますか?

当サイトでは、正確な数値より「どの規格が速い・遠い・省電力か」の順序関係を優先して覚えることをすすめています。

Wi-Fiの世代はどこまで押さえるべきですか?

Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)とWi-Fi 7(IEEE 802.11be)の位置づけまで知っておくと安心です。

第4章は分量が多いですが、どこから読むべきですか?

LPWAとプロトコルから始め、近距離無線、トラフィック特性の順に進むのが当サイトのおすすめです。

5Gの用語はどこまで必要ですか?

eMBB・URLLC・mMTCの3つの利用シナリオと、IoTに関係するmMTCの位置づけは押さえておくと安心です。

周波数帯(920MHz帯など)は覚えますか?

日本でLPWAに使われる920MHz帯のように、代表的な帯域と特徴(回り込みやすさなど)は整理しておくのが当サイトのおすすめです。

TCPとUDPはどう使い分けますか?

届く順序と確実さが必要ならTCP、多少の欠落より軽さと即時性を優先するならUDPが基本です。MQTTはTCP、CoAPはUDPの上で動き、CoAPは必要に応じて確認付きのメッセージで信頼性を補います。

MQTTのQoSはどれを選べばよいですか?

頻繁に送る測定値で1回くらい欠けても困らないならQoS 0、確実に届けたい警報などはQoS 1、重複が許されない処理にはQoS 2と、用途と負担の釣り合いで選ぶのが基本です。

出典・参考

  1. [1]リックテレコム『IoT技術テキスト 第4版』書誌ページ(目次、2026年9月27日確認)
  2. [2]OASIS MQTT Version 5.0(2026年9月27日確認)
  3. [3]IETF RFC 7252 The Constrained Application Protocol (CoAP)(2026年9月27日確認)
  4. [4]3GPP Standardization of NB-IoT completed(2016年6月、2026年9月27日確認)
  5. [5]LoRa Alliance About LoRaWAN(2026年9月27日確認)
  6. [6]IEEE 802.15 WPAN Task Group 4(2026年9月27日確認)

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