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モバイル1級 第7章 インターネットに接続するモバイル技術の要点

モバイルシステム技術検定1級(エキスパート編第9版)第7章の学習ガイド。5G・LTEでの接続、IPv6・HTTP/3・プッシュ、HTML・XML・XHTML、リモートアクセス・VoIP・ユニファイドコミュニケーションを、RFCなど一次資料で確かめた要点と独自の確認問題3問で整理します。

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執筆
ICT模試 編集部

この記事の要点

  • 第7章は1級の端末・アプリケーション科目に当たり、節は「7-1 モバイルから行うインターネット接続」「7-2 IPに関する技術」「7-3 記述言語」「7-4 ネットワークシステム通信関連技術」の4つです(出版社の目次、2026年9月27日確認)。この記事では、5G・LTE での接続、IPv6・HTTP/3・プッシュ、HTML・XML・XHTML・スタイル、リモートアクセス・VoIP・ユニファイドコミュニケーションの論点で整理します。
  • 2級の「インターネット基盤技術」「モバイルインターネットとコンテンツ技術」で学んだプロトコルを、端末の通信の設計として一段深く見る章です。
  • 要の事実は、HTTP/3(RFC 9114、2022年6月)が UDP の上の QUIC(RFC 9000、2021年5月)で動くこと、Web Push の仕組み(RFC 8030)、IPv6 の基本仕様(RFC 8200、2017年7月)です(2026年9月27日確認)。
  • テキストの情報は2023年4月末時点です。その後、DNS の HTTPS レコード(RFC 9460、2023年11月)、耐量子計算機暗号の ML-KEM(FIPS 203、2024年8月13日)、Safari の Declarative Web Push(2025年3月)などが出ています。

第7章は、どの科目のどこに当たる?

1級の公式テキストは『モバイルシステム技術テキスト エキスパート編 第9版』(リックテレコム、2023年7月中旬発行、定価5,060円(税込)、ISBN 978-4-86594-367-2)です。出版社ページに第10版の告知は見当たりません(2026年9月27日確認)。記載内容は2023年4月末時点の情報とテキストにあります。改版の有無は公式発表を確認してください。

テキストの第II部「端末/アプリケーション」(第5〜8章)が端末・アプリケーション科目に、第I部(第2〜4章)がネットワーク科目に、第III部(第9〜12章)がモバイルシステム科目に当たる、と当サイトは整理しています。第1章は出題範囲外と当サイトは判断していますが、推定です。

第7章と隣の章・科目の関係(当サイトの整理)
章科目第7章との関係
第3章 コアネットワーク技術ネットワーク5GC や IMS など網の内側。第7章は端末から見た接続とアプリの通信
第6章 モバイル端末開発技術端末・アプリケーションOS とミドルウェア。第7章はその上で動く通信の方式
第7章 インターネットに接続するモバイル技術端末・アプリケーション接続・プロトコル・記述言語・業務の通信
第8章 モバイルコンテンツサービス技術端末・アプリケーション第7章の通信の上で提供するサービス(配信・決済・位置など)

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試験は1科目43問・60分の4択で、章ごとの出題数は公式に公表されていません(MCPC 1級ページ、2026年9月27日確認)。この記事で使うのはテキストの目次(章・節の見出し)だけで、本文・図表・サンプル問題は使っていません。

2級から、どこが深くなる?

2級のテキスト(第11版)では、第5章「インターネット基盤技術」と第9章「モバイルインターネットとコンテンツ技術」がこの章の土台です(リックテレコムの目次、2026年9月27日確認)。2級では「HTTP/3 は QUIC を使う」「IPv6 はアドレスが128ビット」といった用語の意味が中心でした。1級では、なぜモバイルでその方式が効くのか、どんな場面で困るのかまで説明できることが求められる、と当サイトは見ています。

2級と1級の見方の違い(当サイトの整理)
テーマ2級で押さえた範囲(目安)1級で深くなる所(当サイトの見立て)
HTTPHTTP/1.1・HTTP/2・HTTP/3 の違いQUIC のコネクション移行、ヘッドオブラインブロッキングの回避、DNS での HTTP/3 の告知
IPv6アドレス長と表記拡張ヘッダ、アドレスの自動設定、IPv4 との共存・変換
プッシュ通知の仕組みの概要Web Push のプロトコルと暗号化、OS ごとの配信経路
記述言語HTML の役割XML の整形式、XHTML、スタイルシートの分離
業務の通信VPN の概要リモートアクセスの方式、VoIP の呼制御、ユニファイドコミュニケーション

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土台の確認にはHTTP/2とHTTP/3の違い、IPv4とIPv6の違い、プッシュ通知の仕組みが使えます。

節ごとの要点は?

第7章の節と要点(節名はテキストの目次、要点は当サイトの整理)
節押さえる論点キーワード
7-1 モバイルから行うインターネット接続端末がモバイル網につながり、IP の通信を始めるまで。5G は LTE と組み合わせる NSA と、5G コアを使う SA があるNSA・SA・APN/DNN・Wi-Fi との切り替え
7-2 IPに関する技術アドレスが足りる IPv6、UDP の上で動く HTTP/3、サーバから端末へ知らせるプッシュRFC 8200・RFC 9114・RFC 9000・RFC 8030
7-3 記述言語文書の構造(HTML/XML)と見た目(スタイルシート)を分ける。XML は整形式でないと処理できない整形式・名前空間・CSS
7-4 ネットワークシステム通信関連技術社外から社内へ安全につなぐ方法、音声を IP で運ぶ方法、音声・映像・チャットを1つにまとめる方法VPN・TLS・SIP・RTP・プレゼンス

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HTTP/3 と QUIC:RFC 9000 は QUIC を、UDP の上でストリームの多重化、少ない往復での接続確立、ネットワーク経路の移行(コネクションマイグレーション)を提供するトランスポートとして定義しています。RFC 9114 は HTTP の意味を QUIC に対応づけたもので、HTTP/2 の機能のうち QUIC が引き受けるものも整理しています(いずれも2026年9月27日確認)。Wi-Fi からモバイル回線に切り替わっても通信を続けやすいのが、モバイルで効く理由です。

IPv6:RFC 8200(2017年7月)が IPv6 の仕様で、それまでの RFC 2460 を置き換えています(2026年9月27日確認)。

プッシュ:RFC 8030(2016年12月)は、HTTP/2 のサーバプッシュを使ってリアルタイムのイベントを利用者のエージェントへ届ける仕組みを定めます。メッセージの暗号化は RFC 8291(2017年11月)です(2026年9月27日確認)。アプリの通知は OS ごとの配信経路(Android の FCM、iOS の APNs)を通る点も合わせて押さえます。

記述言語:XML 1.0 は W3C 勧告の第5版(2008年11月26日)が現行です。HTML は WHATWG の HTML Standard(Living Standard)として更新が続き、その中に XML の書き方で HTML を書く「XML 構文」(いわゆる XHTML)の定めがあります(2026年9月27日確認)。

VoIP:SIP(RFC 3261、2002年6月)は、通話などのセッションを始める・変える・終える制御(シグナリング)のためのプロトコルです(2026年9月27日確認)。音声そのものは RTP で運び、セッションの条件(コーデックなど)は SDP で伝える、という役割分担で覚えます。携帯網での音声はVoLTEとIMSで扱っています。

間違えやすい所は?

第7章で取り違えやすい点(当サイトの整理)
誤解しやすい言い方正しい整理見分け方
HTTP/3 は TCP の上で動くHTTP/3 は UDP の上の QUIC で動く。TCP の上で動くのは HTTP/1.1 と HTTP/2「UDP」「QUIC」の有無
QUIC は暗号化しない軽いプロトコルQUIC は TLS で保護する前提で設計されている(RFC 9001)「TLS」「暗号化が前提」
XHTML は HTML より書き方が自由XHTML は XML の規則に従うので、要素の閉じ忘れや入れ子の誤りを許さない「整形式」という言葉
SIP が音声データを運ぶSIP は呼の制御。音声は RTP、条件の交渉は SDP「確立・変更・終了」か「音声そのもの」か
Web Push は常にアプリのプッシュと同じ経路Web Push はブラウザのプッシュサービスを通る。ネイティブアプリは OS の配信経路(FCM・APNs)ブラウザかネイティブアプリか

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テキストの後に、何が変わった?(2026年9月時点)

テキストは2023年4月末時点の情報です。第7章に関係する変化のうち、一次資料で確かめたものを挙げます。

  • DNS の HTTPS レコード:RFC 9460(2023年11月)が SVCB と HTTPS のリソースレコードを定めました。サーバが対応するプロトコル(HTTP/3 など)を DNS の段階で知らせられるため、最初から HTTP/3 で接続しやすくなります(2026年9月27日確認)。
  • 耐量子計算機暗号:NIST が2024年8月13日に FIPS 203(ML-KEM)を発行しました。量子コンピュータを持つ攻撃者に対しても安全と考えられている鍵カプセル化の方式です(2026年9月27日確認)。モバイルの通信を守る暗号の選び方にも、今後関わってくる話題です。
  • Declarative Web Push:WebKit は2025年3月27日に、Service Worker がなくても Web Push の購読と通知の表示ができる Declarative Web Push を発表し、iOS・iPadOS 18.4 のホーム画面に追加した Web アプリで使えるとしています(2026年9月27日確認)。
  • Android のネットワーク制限:Android 17(2026年6月16日公開)では、ローカルネットワークへのアクセスの制限がプライバシー強化の1つとして挙げられています(Android Developers Blog、2026年9月27日確認)。

暗号の基本はTLSとは、ログインの新しい方式はパスキーとFIDO2で扱っています。

確認問題1:HTTP/3が使うトランスポートは?

(当サイトの独自問題)HTTP/3 に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. TCP の上で動き、1本の接続に複数のストリームを多重化する
  2. TCP の上で動き、通信の暗号化を使わないことで往復を減らす
  3. UDP の上の QUIC で動き、経路が変わっても接続を続けやすい
  4. UDP の上で動き、再送と順序制御をすべてアプリに任せる

正解:3。HTTP/3(RFC 9114)は QUIC(RFC 9000)の上で動き、QUIC は UDP の上でストリームの多重化や経路の移行を提供します。

1:TCP の上で多重化するのは HTTP/2 です。2:HTTP/3 は TCP を使わず、QUIC は TLS による保護が前提です(RFC 9001)。4:再送や順序の制御は QUIC が担うので、アプリにすべて任せるわけではありません。

確認問題2:XHTMLの説明として適切なものは?

(当サイトの独自問題)XHTML(HTML の XML 構文)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. XML の規則に従うため、終了タグの省略や要素の入れ子の誤りは許されない
  2. HTML の規則に従うため、終了タグを省略してもブラウザが補って処理する
  3. 文書の見た目を指定するための言語で、文書の構造は別の言語で書く
  4. 画像や動画を圧縮して送るための形式で、文書の記述には使わない

正解:1。XHTML は XML の規則で HTML を書くため、整形式(要素が正しく閉じ、正しく入れ子になっている)でなければなりません。

2:終了タグの省略を補って処理するのは、HTML の構文での扱いです。3:見た目を指定するのはスタイルシート(CSS など)の役割です。4:XHTML は文書の記述言語で、画像や動画の圧縮形式ではありません。

確認問題3:VoIPでSIPが担う役割は?

(当サイトの独自問題)IP 電話(VoIP)で、SIP が主に担う役割として、最も適切なものはどれか。

  1. 通話中の音声データを、一定の間隔でパケットにして運ぶ
  2. 端末に IP アドレスやデフォルトゲートウェイを自動で割り当てる
  3. 相手のホスト名を IP アドレスに変換して通話先を探す
  4. 通話などのセッションを始める・変える・終える制御を行う

正解:4。SIP(RFC 3261)は、セッションの確立・変更・終了を行うシグナリングのプロトコルです。

1:音声データを運ぶのは RTP の役割です。2:アドレスの自動割り当ては DHCP(IPv6 では自動設定の仕組みも)の役割です。3:名前からアドレスへの変換は DNS の役割です。

確認問題のあとは、何を解けばいい?

間違えた問題は「どの層の話か(トランスポート・アプリケーション・記述言語)」「制御かデータか」で見直してください。第7章は、似た役割のプロトコルを取り違えさせる選択肢が作りやすい章です。

本番と同じ4択で確かめるなら、登録不要の端末・アプリケーション科目の無料お試し10問で解説まで読めます。科目ごとの模試と章別ドリルはモバイル1級の対策ページへ。前の章は第6章 モバイル端末開発技術、次の章は第8章 モバイルコンテンツサービス技術です。

当サイトはMCPCとは関係のない個人運営の非公式教材です。合格を保証するものではありません。公式テキストの本文・図表・巻末のサンプル問題は使っていません。

よくある質問

RFC の番号は覚える必要がありますか?

章ごとの出題内容は公表されていません。当サイトでは、番号より「HTTP/3 は QUIC、QUIC は UDP」「SIP は制御、RTP は音声」のような役割の対応を優先するようすすめています。番号は、一次資料を探すときの手がかりとして使うと便利です。

5G の接続は第2章・第3章と重なりませんか?

重なる部分はあります。当サイトでは、無線の方式やコアネットワークの構成はネットワーク科目(第2〜3章)、端末から見た接続の手順やアプリの通信は第7章、と見る角度で分けて読むことをすすめています。NSA と SA の違いは5GのSAとNSAで確認できます。

HTML の新しいタグまで覚えるべきですか?

当サイトの見立てでは、個々のタグより「構造(HTML・XML)と見た目(スタイル)を分ける」「XML は整形式が必要」といった考え方が問われやすいと考えています。HTML は Living Standard として更新が続くため、細かいタグは最新の仕様で確認してください。

出典・参考

  1. [1]リックテレコム『モバイルシステム技術テキスト エキスパート編 第9版』(目次・発行・価格、2026年9月27日確認)
  2. [2]リックテレコム『モバイルシステム技術テキスト 第11版』(2級の目次、2026年9月27日確認)
  3. [3]MCPC モバイルシステム技術検定[1級](科目・範囲・形式、2026年9月27日確認)
  4. [4]RFC 9114: HTTP/3(2022年6月)
  5. [5]RFC 9000: QUIC(2021年5月)
  6. [6]RFC 9001: Using TLS to Secure QUIC(2021年5月)
  7. [7]RFC 8200: Internet Protocol, Version 6 (IPv6) Specification(2017年7月)
  8. [8]RFC 8030: Generic Event Delivery Using HTTP Push(2016年12月)
  9. [9]RFC 8291: Message Encryption for Web Push(2017年11月)
  10. [10]RFC 3261: SIP: Session Initiation Protocol(2002年6月)
  11. [11]RFC 9460: SVCB and HTTPS Resource Records(2023年11月)
  12. [12]W3C: Extensible Markup Language (XML) 1.0 (Fifth Edition)(2026年9月27日確認)
  13. [13]WHATWG: HTML Standard(2026年9月27日確認)
  14. [14]NIST: FIPS 203 Module-Lattice-Based Key-Encapsulation Mechanism Standard(2024年8月13日)
  15. [15]WebKit: Meet Declarative Web Push(2025年3月27日)
  16. [16]Android Developers Blog: Android 17 is here(2026年9月27日確認)

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