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Wi-SUNとBルートとは|スマートメーターとIoT中級

スマートメーターのBルートとは何かを、Aルートとの違い、Wi-SUN(920MHz帯)とECHONET Liteの役割分担、申込みから使うまでの手順で整理。IoT中級で取り違えやすい点の表と、全選択肢を解説した独自の確認問題3問つきです。

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執筆
ICT模試 編集部

この記事の要点

  • Bルートは、スマートメーターと家庭内のHEMSをつなぐ通信経路。30分ごとの電気使用量などのデータを家の中で受け取り、見える化や省エネに使う。
  • 無線は920MHz帯のWi-SUN(IEEE 802.15.4のSUN物理層)、その上でやり取りするデータの形はECHONET Lite。「電波の規格」と「機器どうしの言葉」の2層に分けて覚える。
  • 使うには、ECHONET Liteの認証を受けたHEMS機器を自分で用意し、一般送配電事業者へ申し込む。届いた認証ID・パスワードをHEMSに設定して始める。
  • IoT中級では、Wi-SUNとZigbeeの周波数、Wi-SUNとECHONET Liteの層、Bルートの接続先が取り違えやすい。

Wi-SUNとBルートとは?一言でいうと?

Bルートは、電力会社(一般送配電事業者)が設置したスマートメーターと、家庭内のHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)をつなぐ通信経路です。ECHONETコンソーシアムは、Bルートを「スマートメータで計測されたデータの情報伝達手段の一つ」で、スマートメータと家庭内(HEMS)の通信に用いられるものと説明しています(2026年9月27日確認)。

Wi-SUNは、IEEE 802.15.4のSUN(Smart Utility Network)物理層を使うサブギガ帯の無線規格です。Wi-SUN Allianceによると、家庭向けのWi-SUN HANの中でRoute B(Bルート)は最も早くから最も広く使われているプロファイルで、日本のスマートメーターの仕組みから生まれたもので、920MHz帯を使い、暗号にはAES-128とPANAを使います。

スマートメーター自体は、経済産業省の説明で「消費電力量を30分毎に計測可能な通信機能付き計量器」です。2014年から本格的に導入され、原則すべての需要家に設置されています(資源エネルギー庁、2026年9月27日確認)。

AルートとBルートは何が違う?

スマートメーターのデータは、行き先の違う経路で使われます。経済産業省は、スマートメーターの利点として、需要家が30分ごとの使用量を確認して省エネに生かせることと、電力会社が遠隔で検針できることの両方を挙げています。前者が家の中へ向かうBルート、後者が電力会社側へ向かう経路で、一般にAルートと呼ばれます。

スマートメーターの通信経路の整理(経済産業省・ECHONET・各送配電事業者の説明をもとに当サイトで整理)
項目AルートBルート
つなぐ先スマートメーター → 電力会社側(一般送配電事業者)のシステムスマートメーター → 家庭内のHEMS機器
主な目的遠隔での検針、電力会社の業務の効率化家庭での電気使用量の見える化、省エネ、機器の制御
データを使う人一般送配電事業者(小売電気事業者の料金計算などにも使われる)その家の需要家(住人)
需要家の申込み不要(メーターの設置で自動的に使われる)必要(一般送配電事業者へ申し込む)
家側で用意するものなしBルートに対応したHEMS機器

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図にすると、電力会社側 ←(Aルート)← スマートメーター →(Bルート)→ HEMS → エアコン・蓄電池などの家電という並びです。試験で「Bルートの接続先」を問われたら、電力会社側ではなく家の中(HEMS)と答えます。

ECHONETによると、第2世代のスマートメーターでは1分値の計量や、Wi-Fi対応による複数のコントローラ接続が加わり、ガスや水道のメーターなどの値を取り込むためのIoTルートも新たに追加されました。九州電力送配電の案内でも、Bルートの接続方式として920MHz帯特定小電力無線方式(Wi-SUN方式)と2.4GHz帯無線方式(Wi-Fi方式)の2つが示されています(2026年9月27日確認)。

HEMSとECHONET Liteはどうつながる?

Bルートを理解するコツは、電波の規格(Wi-SUN)と、機器どうしが話す言葉(ECHONET Lite)を別の層として分けることです。

Bルートを支える2つの規格の役割
項目Wi-SUNECHONET Lite
役割データを運ぶ無線(物理層など下の層)何のデータを、どの形で送るかの決まり(上の層)
OSI参照モデルでの位置無線でデータを運ぶ下位の層(IEEE 802.15.4のSUN物理層が土台)第5層以上で、下位の通信方式に依存しない
推進団体Wi-SUN Allianceエコーネットコンソーシアム
国際標準との関係Wi-SUN FANがISO/IEC/IEEE 32857:2026として採用(2026年7月の発表)ISO/IEC 14543-4-3などとして2015年に国際標準化
例えると道路(どう運ぶか)伝票の書式(何を書くか)

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ECHONET Liteは、センサ、白物家電、設備系の機器など資源の少ない機器をIoT化し、エネルギー管理や遠隔保守を実現するための通信仕様です。120機種以上の機器オブジェクトを定義しており、下位の通信方式に依存しないため、Wi-SUNでもWi-Fiでも同じ形でデータをやり取りできます。2012年2月に経済産業省が設けたスマートハウス標準化検討会で、HEMSの公知な標準インターフェースとして推奨されました(ECHONETの説明、2026年9月27日確認)。

ECHONETのFAQでは、2013年にJSCA(スマートコミュニティ・アライアンス)がHEMSとの相互接続性を重点的に確保するとした重点8機器として、スマートメーター(Bルート)、太陽光発電、蓄電池、燃料電池、電気自動車の充電器・充放電器、エアコン、照明機器、給湯器を挙げています。

Bルートを使い始めるには何をする?

手順は一般送配電事業者ごとに少しずつ違います。九州電力送配電の案内(2026年9月27日確認)を例に、流れを示します。

  1. HEMS機器を用意する:Bルートに対応したHEMS機器は需要家(利用者)が自分で準備する。ECHONETは、エコーネットコンソーシアムが定めるAIF認証(従来のSMA認証)を取得した機器を使うよう案内している
  2. 一般送配電事業者に申し込む:Webまたは書面で申し込む。本人確認書類が必要になる
  3. スマートメーターの取替工事:サービスに対応したメーターでない場合は取り替える
  4. 認証ID・パスワードを受け取る:一般送配電事業者から郵送やメールで届く(Wi-Fi方式ではSSID・パスワード)
  5. HEMSに設定して開始:Wi-SUN方式ではHEMS機器に認証ID・パスワードを設定する

九州電力送配電の案内では、申込みからサービス提供まで約2〜3週間が目安とされています。申込み先の一覧はECHONETのスマートメータのページにまとめられているので、実際に申し込む場合は、住んでいる地域の一般送配電事業者のページで最新の条件を確認してください。

IoT中級ではどこで、どう問われる?

Wi-SUNとBルートは、IoTシステム技術検定 中級の出題カテゴリ「センサ/アクチュエータ技術と通信方式(デバイス、ネットワーク、LPWA、プロトコル)」に入ります。公式ページの図では比率が25〜30%です(MCPC公式ページ、2026年9月27日確認)。公式テキスト『IoT技術テキスト 第4版』では第4章「IoT通信方式」に当たる範囲です(章とカテゴリの対応は当サイトの推定)。

出題数は公表されていません。4択では、次のような観点が考えられます(当サイトの予想で、出題の再現ではありません)。

  • Bルートがつなぐ機器の組合せ(スマートメーターとHEMS)を選ぶ
  • Wi-SUNの周波数帯(日本は920MHz帯)と土台のIEEE規格を問う
  • Wi-SUNとECHONET Liteの役割の違い(無線か、アプリケーションの通信仕様か)
  • スマートシティやエネルギー管理の事例の中で、使われる通信方式を選ぶ

ほかの近距離無線との比較は Zigbee・Z-Wave・Wi-SUNの違い、スマートホームの新しい共通規格は Matterとは、街全体での活用例は スマートシティとは で扱います。

どこで取り違えやすい?つまずき別の見直し表

取り違え正しい整理見直す手がかり
Bルートは電力会社へ送る経路だと思うBルートの接続先は家庭内のHEMS。電力会社側へはAルートB=家の中(Home側)と対応づける
Wi-SUNとECHONET Liteを同じものと思うWi-SUNは無線、ECHONET Liteは第5層以上のデータのやり取りの決まり「道路」と「伝票の書式」
日本のWi-SUNも2.4GHz帯だと思う日本のWi-SUNは920MHz帯のサブギガ帯2.4GHz帯が中心なのはZigbee
Bルートは申込み不要で自動的に使えると思うHEMS機器を自分で用意し、一般送配電事業者に申し込む認証ID・パスワードが届いてから設定
スマートメーターは1時間ごとに計測すると思う30分ごとに計測できる通信機能付きの計量器30分値

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確認問題1:Bルートがつなぐのはどれ?

スマートメーターの「Bルート」がつなぐ機器の組合せとして、最も適切なものはどれか。

  1. スマートメーターと一般送配電事業者の検針システム
  2. スマートメーターと家庭内のHEMS機器
  3. HEMS機器とクラウド上の家電メーカーのサーバ
  4. 小売電気事業者と一般送配電事業者のシステム

正解:2。Bルートは、スマートメーターで計測したデータを家庭内のHEMSへ送る経路です。

1は電力会社側へ向かう経路(一般にAルートと呼ばれるもの)の説明です。3はHEMSが外部のサービスとつながる話で、スマートメーターを通りません。4は事業者どうしのデータのやり取りで、家庭側の経路ではありません。

確認問題2:Wi-SUNとECHONET Liteの関係は?

Bルートで使われるWi-SUNとECHONET Liteの関係の説明として、最も適切なものはどれか。

  1. どちらも920MHz帯を使う無線の物理層の規格である
  2. ECHONET Liteが無線を担い、Wi-SUNがデータの形を決める
  3. 両者は同じ団体が策定した、1つの同じ規格の別の呼び名である
  4. Wi-SUNが無線、ECHONET Liteがデータのやり取りを担う

正解:4。Wi-SUNは920MHz帯の無線(下の層)を担い、ECHONET LiteはOSI参照モデルの第5層以上で、機器どうしが何のデータをどう送るかを決める通信仕様です。

1は誤りで、ECHONET Liteは無線の規格ではなく、下位の通信方式に依存しません。2は役割が逆です。3も誤りで、Wi-SUNはWi-SUN Alliance、ECHONET Liteはエコーネットコンソーシアムが推進する別の規格です。

確認問題3:Bルートを使うための準備はどれ?

家庭でBルートを使って電気使用量を見える化するための準備として、最も適切なものはどれか。

  1. 対応HEMS機器を用意し、一般送配電事業者に申し込む
  2. 総務省に無線局の免許を申請してから機器を設置する
  3. スマートメーターを自分で購入して分電盤に取り付ける
  4. 小売電気事業者を切り替えると自動的に使えるようになる

正解:1。Bルート対応のHEMS機器は利用者が用意し、一般送配電事業者に申し込みます。届いた認証ID・パスワードをHEMSに設定して使い始めます。

2は誤りで、920MHz帯の特定小電力無線は免許不要で使えます。3も誤りで、スマートメーターは一般送配電事業者が設置・取替えを行います。4は、小売電気事業者の切替えとBルートの申込みは別の手続きなので誤りです。

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よくある質問

Bルートのデータは何分ごとに届きますか?

経済産業省はスマートメーターを30分ごとに計測できる計量器と説明しており、九州電力送配電のBルートの案内も30分ごとの使用量のデータをHEMSへ送るとしています。ECHONETによると、第2世代のスマートメーターでは1分値の計量も加わります。

Bルートは無料で使えますか?

料金や条件は一般送配電事業者ごとの利用規約で決まっています。HEMS機器は利用者側で用意する必要があるため、機器の費用は別にかかります。申し込む前に、地域の一般送配電事業者の案内と利用規約を確認してください。

Wi-SUNのRoute IoTとは何ですか?

Wi-SUN Allianceが示すWi-SUN HAN 2.0の経路の1つで、ガスや水道のメーター、電気自動車の充電設備などのデータを、電気のスマートメーターの仕組みを通して運ぶものです。電池で動くガス・水道メーターでも10年以上動かせる低消費電力を特徴としています。

出典・参考

  1. [1]MCPC IoTシステム技術検定 中級(出題カテゴリと比率。2026年9月27日確認)
  2. [2]資源エネルギー庁「スマートメーターのオプトアウト制度に関するQ&A」(2026年9月27日確認)
  3. [3]資源エネルギー庁 エネルギー白書2024 第3部第2章第3節(2026年9月27日確認)
  4. [4]Wi-SUN Alliance: Home Area Networking(2026年9月27日確認)
  5. [5]Wi-SUN Alliance(2026年9月27日確認)
  6. [6]ECHONET「スマートメータとは?」(2026年9月27日確認)
  7. [7]ECHONET「エコーネットとは?」(2026年9月27日確認)
  8. [8]ECHONET「ECHONET Lite規格の概要」(2026年9月27日確認)
  9. [9]ECHONET よくあるご質問(重点8機器。2026年9月27日確認)
  10. [10]九州電力送配電「電力メーター情報発信サービス(低圧Bルートサービス)申込」(2026年9月27日確認)
  11. [11]中部電力パワーグリッド「電力メーター情報発信サービス(Bルートサービス)について」(2026年9月27日確認)
  12. [12]総務省 電波利用ポータル「免許を要しない無線局」(2026年9月27日確認)

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