この記事の要点
- 第10章は、出版社の目次では「生成AI登場とAIの進化」「生成AIの利用」「生成AIの技術」「生成AIを利用した開発」「AIの利活用原則と法整備」の5節です(2026年9月27日確認)。
- 当サイトの推定では、出題カテゴリ「生成AI、IoTシステム及び主要アプリケーションの種類とその概要」(MCPC の2級ページの図を当サイトが読み取ると23%)に入る章です。
- 学ぶ順は「AIの歴史→LLMの仕組み→RAG・エージェント→ルール(ガイドライン・AI法)」がおすすめです。
第10章はどんな章?
第10章「生成AIとAI活用」は、公式テキスト『モバイルシステム技術テキスト 第11版』で新しく独立した章です。MCPC の公式テキストのページは、第11版の改版の要点として、機械学習・深層学習から AI エージェントまでの説明や、LLM、RAG などを挙げています。
この記事では、出版社が公開している目次の節の名前だけを手がかりに、節ごとに何を理解しておくとよいかを当サイトの言葉で整理します。テキストの本文は引用も要約もしていません。本文の内容は必ずテキストで確認してください。
当サイトは MCPC とは関係のない個人運営の非公式教材です。章と出題カテゴリの対応は当サイトの推定で、出題頻度は公表されていません。
節ごとに押さえる用語は?
| 節(目次の名前) | 当サイトがすすめる確認ポイント | 関連記事 |
|---|---|---|
| 10-1 生成AI登場とAIの進化 | ルールベース→機械学習→深層学習→生成AIの流れ、基盤モデル | 深層学習・機械学習 |
| 10-2 生成AIの利用 | 文章・画像・音声などの用途、プロンプト、業務での使い分け | 生成AIとLLM |
| 10-3 生成AIの技術 | トークン、Transformer、事前学習と事後学習、ハルシネーション | Transformer |
| 10-4 生成AIを利用した開発 | API での利用、RAG、AIエージェント、端末内で動かすAI | RAG・AIエージェント |
| 10-5 AIの利活用原則と法整備 | AI事業者ガイドライン、AI法、著作権・個人情報の注意 | 個人情報保護 |
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仕組みの詳細は生成AIとLLMとは、外部の文書で回答を補う方法はRAGとは、自分で手順を組み立てて動くAIはAIエージェントとはで扱っています。
どの順番で学ぶと効率がよい?
- 歴史と全体像:AIがどのように予測・分類から生成へ広がったかを一本の流れで説明できるようにする
- LLMの仕組み:次のトークンを予測する、という一文で説明できるようにする
- 使い方と開発:プロンプト、RAG、エージェントの違いを表にして比べる
- ルール:総務省・経済産業省の「AI事業者ガイドライン」と、2025年6月4日に公布されたAI法(令和7年法律第53号)の位置付けを確認する
技術の節(10-3・10-4)は用語が多く、選択肢で言い換えられても判別できるかが大切です。用語を覚えたら「何が入力で、何が出力か」を自分の言葉で書いてみると定着します。
間違えやすい点は?
| つまずき | 正しい理解 |
|---|---|
| 生成AIとLLMを同じ意味で使う | 生成AIは用途による総称、LLMは言語を扱う大規模モデルという技術 |
| RAGはモデルを再学習する方法だと思う | RAGは検索した文書を入力に加える方法で、モデルの重みは変えない |
| ファインチューニングとRAGを混同する | ファインチューニングは追加の学習でモデル自体を調整する |
| AI法で罰則付きの細かな義務が定められたと思う | AI法は研究開発と活用の推進の基本を定める法律で、事業者向けの具体的な指針はガイドラインで示されている |
| もっともらしい回答は正しいと思う | ハルシネーションは自信のある文体でも起こる |
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比較表:プロンプト・RAG・ファインチューニングの違いは?
10-4 の節で混同しやすいのが、LLM の答えを目的に合わせる3つの方法です。「モデルの重みを変えるか」「新しい情報をどこから入れるか」の2点で比べると区別できます。
| 方法 | モデルの重み | 新しい知識の入れ方 | 向いている場面(当サイトの整理) |
|---|---|---|---|
| プロンプトの工夫 | 変えない | 指示や例を入力に書き込む | 出力の形式や口調をそろえたいとき |
| RAG | 変えない | 質問のたびに外部の文書を検索して入力に加える | 社内文書など、更新される情報を根拠付きで答えさせたいとき |
| ファインチューニング | 変える(追加学習) | 用意したデータでモデル自体を調整する | 特定の分野の言い回しや作業の型を覚えさせたいとき |
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具体例:RAG で社内の規程に答えるまで
RAG の流れを、社員が「在宅勤務の申請期限は?」と質問する場面に当てはめてみます。どこで検索が行われ、どこで LLM が使われるかを区別するのがポイントです。
- 事前準備:社内の規程文書を小さな断片に分け、検索できるように索引(ベクトルなど)を作っておく
- 検索:質問の文と意味の近い断片を、索引から数件取り出す
- 入力の組立て:取り出した断片と質問をまとめてプロンプトにする
- 生成:LLM がその断片を根拠に回答を作り、出典の文書名を添える
規程が改定されたときは、索引を作り直すだけで回答に反映でき、モデルを学習し直す必要はありません。一方で、検索で的外れな断片を取り出すと、LLM はそれをもとに誤った答えを作ることがあります。RAG でもハルシネーションはゼロにならない、と押さえておきましょう。
確認問題1:RAGの説明として適切なのは?
RAG(検索拡張生成)の説明として、最も適切なものはどれか。
- 1. 検索で得た文書を入力に加えて、根拠に沿った回答を生成させる
- 2. 大量の文章でモデルを一から学習し直して、知識を最新にする
- 3. 画像の画素を一つずつ予測して、新しい画像を作り出す手法
- 4. 利用者の評価を集めて、モデルの重みを強化学習で調整する
正解は1。RAG はモデルの外にある文書を検索し、その内容をプロンプトに加えて回答させる方法です。
2は事前学習の説明で、RAG はモデルを学習し直しません。3は画像生成の説明です。4は人のフィードバックを使った強化学習(RLHF)の説明で、事後学習の一種です。
確認問題2:LLMの生成の仕組みは?
LLM が文章を生成する仕組みの説明として、最も適切なものはどれか。
- 1. 学習データの中から最も近い文を探し、そのまま出力する
- 2. 直前までの並びから次のトークンを予測し、それを繰り返す
- 3. 文法規則を人が一つずつ書き込み、規則どおりに文を作る
- 4. 入力された文章を暗号化し、別の言語の文章に置き換える
正解は2。LLM は次のトークンの確率を計算して1つ選び、末尾に加える処理を繰り返します。
1は検索の説明で、LLM は既存の文を貼り付けているわけではありません。3はルールベースの説明です。4は暗号化と翻訳を混ぜた誤った説明です。
確認問題3:AI利活用のルールとして不適切なのは?
日本のAIに関するルールの説明として、最も不適切なものはどれか。
- 1. AI事業者ガイドラインは総務省と経済産業省がまとめた指針である
- 2. AI法は2025年に公布された、AIの推進に関する法律である
- 3. 生成物の数値や固有名詞は、一次情報で確かめるのが望ましい
- 4. ガイドラインに従えば、出力の確認は利用者がしなくてよい
正解は4。ガイドラインに沿っていても、出力の誤りがなくなるわけではありません。利用者による確認は必要です。
1は適切で、ガイドラインは両省の連名です。2は適切で、AI法は令和7年法律第53号として2025年6月4日に公布されました。3は適切で、ハルシネーション対策の基本です。
答えの根拠を説明できたら、モバイル2級の無料お試し20問で他の章と混ぜて確認してみましょう。
他の章とのつながりは?
第10章は、端末の中でAIを動かす話(ハードウェアの章)や、IoTのデータ活用(第12章)とつながります。端末側で推論する考え方はエッジAIとはで整理しています。章全体の学び方はモバイル2級の勉強法もあわせてご覧ください。
よくある質問
AIエージェントと、ふつうのチャットの違いは何ですか?
当サイトの整理では、チャットは1回の質問に1回答える使い方、AIエージェントは目標を受け取って手順を自分で組み立て、検索やプログラムなどの道具を呼び出しながら複数の段階をこなす使い方です。どちらも中心には LLM があります。
第10章だけで生成AIの出題に対応できますか?
出題範囲の詳細や章との対応は公表されていません。当サイトの推定では第10章が中心ですが、IoTやアプリケーションの章にもAIの話題が出てくる可能性があります。
第10版のテキストで学んでいます。第10章に当たる内容はありますか?
当サイトでは旧版の目次の詳細は確認していません。第11版の改版の要点に生成AIが挙がっているため、旧版で学ぶ場合は一次資料で補うのが安全です。
AI法の条文まで覚える必要がありますか?
当サイトとしては、法律の名前、公布の時期、推進を目的とする法律であることを押さえ、条文番号の暗記より位置付けの理解を優先することをすすめます。
出典・参考
- [1]リックテレコム モバイルシステム技術テキスト 第11版(目次、確認 2026-09-27)
- [2]MCPC 公式テキスト(第11版の改版の要点、確認 2026-09-27)
- [3]MCPC モバイルシステム技術検定[2級](出題カテゴリ、確認 2026-09-27)
- [4]総務省「AI事業者ガイドライン」掲載ページ(確認 2026-09-27)
- [5]e-Gov 法令検索:人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律(確認 2026-09-27)
- [6]Lewis et al., Retrieval-Augmented Generation for Knowledge-Intensive NLP Tasks(arXiv:2005.11401)
本番と同じペースで腕試し
記事の次は、本番形式の問題で。
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