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IoT中級 第6章 プロトタイピング開発の学習ガイド

IoT中級の第6章「IoTシステムのプロトタイピング開発」を、ハードウェア環境・ソフトウェア環境・プログラミング事例・課題と対策の対比表で整理。マイコンとSBCの違い、学習時間の目安、オリジナル確認問題3問つき。

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約8分
執筆
ICT模試 編集部

この記事の要点

  • 第6章はハードウェア環境、ソフトウェア環境、プログラミング事例、課題と対策を扱う章です。
  • 中心は マイコンボードとシングルボードコンピュータ(SBC)の使い分け と、試作から量産・運用へ移るときの課題です。
  • 学習時間の目安は 当サイトの目安 で、合計3〜4時間です。

第6章の全体像

第4版の第6章の見出しをもとに、当サイトが論点を整理しました。テキスト本文は使っていません。

見出しはリックテレコムの書誌ページの目次による(2026年9月27日確認)
見出し(章立て)論点関連記事
ハードウェア環境マイコンボードとSBC、GPIO・I2C・SPI・UARTArduinoとRaspberry Pi
ソフトウェア環境開発環境、OSの有無、ライブラリプロトタイピング
プログラミング事例センサ値の取得とクラウドへの送信MQTT
課題と対策電源・筐体・セキュリティ・量産への移行PoC

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押さえる用語と対比

対になる用語違い
マイコンボード / SBCOSなしで一つのプログラムを即起動するか、Linuxなどの汎用OSが動くか
I2C / SPI2本の線でアドレス指定して複数機器をつなぐか、線は増えるが高速か
UART / I2C1対1の非同期シリアルか、クロック付きのバス型か
デジタル入力 / アナログ入力HIGHかLOWの2値か、A/D変換して段階の値として読むか
プルアップ / プルダウン未接続時に入力をHIGHに固定するか、LOWに固定するか
プロトタイプ / 量産品早く試して学ぶための試作か、品質・コスト・認証を満たす製品か

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第6章を読むときの視点

第6章は、それまでの章で学んだデバイス・通信・クラウドを、実際に組み合わせて動かす章です。そのため、単独の知識より「組み合わせたときに何が起きるか」を問う形になりやすいと当サイトは見ています。

例えば、センサをI2Cでつないだマイコンが値を読み、Wi-Fiでゲートウェイへ送り、MQTTでクラウドに届けるという一連の流れを、自分の言葉で説明できるかを確かめてください。各段階で使う技術がどの章で扱われたかを対応させると、復習にもなります。

課題と対策の節では、試作と量産の違いを意識するのがポイントです。試作では早く作って学ぶことが目的ですが、量産では品質、コスト、電波法などの法令対応、長期の保守、セキュリティが問われます。試作機の構成をそのまま製品にしようとすると、部品の供給期間や消費電力の問題が表面化することがあります。

第8章のPoCや開発手法ともつながるため、あわせて読むと理解が深まります。

間違えやすい点

よくある誤解正しい理解
SBCならリアルタイム制御も得意汎用OSは処理の割り込みがあり、厳密なタイミング制御はマイコンが向く
試作機をそのまま現場に設置してよい無線機器は技適などの法令、電源や防水、セキュリティの確認が必要
GPIOには何ボルトでもつなげるボードごとに入力電圧の上限があり、3.3V系に5Vを入れると壊れることがある
試作は完成度を上げてから評価する早く小さく作って検証し、学びを次に生かすのが目的

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電波法の確認は 電波法と技適 を参照してください。

具体例で確かめる:温度を測ってクラウドへ送る試作

室温を5分ごとに測り、クラウドで見られるようにする試作を例に、第6章の論点がどこに現れるかを追ってみます。

段階選ぶもの・決めること判断のポイント
土台Wi-Fi付きマイコンボード電池で長く動かすならマイコン、画像処理などが要るならSBC
センサ接続I2C接続の温湿度センサ2線で済み、同じバスに別のセンサも追加しやすい
電圧3.3V系のセンサを選ぶボードの入出力電圧と合わせる。5V品ならレベル変換を入れる
送信MQTTでブローカへパブリッシュ小さなデータを頻繁に送るのに向く軽量プロトコル
省電力測定の合間はスリープ常時通信すると電池が早く尽きる
設置前技適・筐体・パスワード屋外なら防水と温度範囲、無線は技適の確認

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流れは「起動→センサを読む→値を変換する→送信する→スリープ」の繰り返しです。アナログ出力のセンサを使う場合は、A/D変換の分解能(例えば10ビットなら0〜1023の1024段階)で読み取った値を、基準電圧を使って電圧や温度に換算する処理が入ります。

よくあるミスは、机の上でUSB給電のまま動作確認を終えてしまうことです。実際の設置条件(電池・屋外・電波状況)で短期間でも試すと、量産前に直すべき点が早く見つかります。

他の章とのつながり

第6章は比較的短い章ですが、第4章・第5章・第7章の知識を前提にしているため、読む順番は後半がおすすめです(当サイトの考え)。先に各論を学んでおくと、プログラミング事例に出てくる用語を迷わず読めます。

試作では、電源の設計が見落とされやすい点です。USB給電で動いた試作機が、電池駆動にすると数日で止まるといったことは珍しくありません。第5章の電池寿命の計算と組み合わせて、どの部品が電力を多く使うかを考える習慣をつけてください。

また、試作段階から最低限のセキュリティ(初期パスワードの変更、不要なポートを閉じる、通信の暗号化)を組み込んでおくと、実証実験から製品化へ進むときの手戻りを減らせます。

学習の順番と時間の目安

以下は 当サイトの目安 です。可能なら実機で一度LEDを点けてみると記憶に残ります。

  1. マイコンとSBCの比較表を作る(45分)
  2. I2C・SPI・UARTの配線と特徴を整理する(45分)
  3. センサ値を読み取りMQTTで送る流れを図にする(45分)
  4. 試作から量産へ移るときの課題を挙げる(30分)
  5. 問題演習(1時間)

本番形式の問題は IoT中級の無料お試し で試せます。

確認問題(オリジナル)

問1 電池で長く動かし、電源投入後すぐにセンサを読みたい。試作の土台として最も適切なものはどれか。

ア:汎用OSが動き、起動に時間のかかるシングルボードPC/イ:OSなしで即起動し、消費電力の小さいマイコンボード/ウ:高性能なGPUを載せた、据え置き型のワークステーション/エ:画面とキーボードを備えた、一般的なノートパソコン

正解:イ。ア・ウ・エは起動時間や消費電力の点で、電池駆動の常時計測には向きません。

問2 2本の信号線で、アドレスを使って複数のセンサをつなげるシリアル通信はどれか。

ア:送信と受信の線で1対1につなぐ非同期のUART/イ:送受信とクロックと選択線を使う、高速なSPI/ウ:クロックとデータの2線で、アドレス指定するI2C/エ:電源線に信号を重ねて送る、電力線搬送通信

正解:ウ。SPIは機器ごとに選択線が必要で、UARTは基本的に1対1、エは別の用途の方式です。

問3 試作機を実証実験のため屋外に設置する前に確認すべきこととして、最も適切でないものはどれか。

ア:使う無線モジュールが技術基準適合の認証を受けているか/イ:雨や温度変化に耐える筐体と電源の構成になっているか/ウ:初期パスワードの変更など最低限の防御ができているか/エ:プログラムのコメントが全て英語で書かれているか

正解:エ。コメントの言語は設置前の必須確認とはいえません。ア〜ウは法令・環境・セキュリティの点で重要です。

よくある質問

実機を持っていなくても学べますか?

学べます。ただし当サイトでは、配線やプルアップのような用語は、一度でも実機に触れると理解が早いと考えています。

プログラミング言語は何を覚えるべきですか?

特定言語の文法より、センサの読み取り→加工→送信という処理の流れを説明できることを優先してください。

第6章は後回しでもいいですか?

MCPCの公式ページでカテゴリ別の出題比率を確認できます。分量は比較的少ないため、捨てずに短時間で押さえるのが当サイトのおすすめです。

Raspberry Piはマイコンですか?

一般にはLinuxが動くシングルボードコンピュータに分類されます。マイコン(マイクロコントローラ)とは区別して覚えてください。

開発環境の名前は覚えますか?

特定の製品名より、統合開発環境やライブラリが何の役に立つかを説明できることを優先するのが当サイトのおすすめです。

I2Cでつなげる機器の数に上限はありますか?

機器ごとのアドレスで区別するため、同じアドレスの部品は基本的に同じバスに並べられません。また配線の長さや容量の制約もあるため、長い距離や多数の機器には別の方式を検討します。

プルアップ抵抗はなぜ必要ですか?

何もつながっていない入力ピンは電位が定まらず、雑音でHIGHとLOWが勝手に入れ替わることがあります。抵抗で電源側につないでおくと、スイッチが開いているときの値がHIGHに定まります。I2Cの信号線にもプルアップが必要です。

UARTの通信速度はどう合わせますか?

UARTはクロック線を持たないため、送る側と受ける側で通信速度(ボーレート、例えば9600bpsや115200bps)を事前に同じ値に設定しておきます。ずれていると文字化けのような受信になります。

出典・参考

  1. [1]リックテレコム『IoT技術テキスト 第4版』書誌ページ(目次、2026年9月27日確認)
  2. [2]Arduino About(2026年9月27日確認)
  3. [3]Arduino Documentation analogRead()(2026年9月27日確認)
  4. [4]Raspberry Pi Documentation(Raspberry Pi 公式ドキュメント、2026年9月27日確認)
  5. [5]総務省 電波利用ホームページ 技適マーク(2026年9月27日確認)

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